体内深部を加温する超短波治療器

立山科学グループ(本社:富山市)は超短波治療器i-Booster®を開発し、今年6月から管理医療機器(クラスⅡ)として販売を開始している(下写真)。

ByMedtec Japan編集部

超短波帯のラジオ波を発する2つの電極で腹部を挟みこむことで、体内深部の加温を可能にする(下写真)。個人の筋肉や脂肪量による生体インピーダンスを検知して16チャンネルのチューニング機能により最適化した治療を行う(インピーダンスマッチング)のも特長だ。これにより疼痛や筋痙縮、関節拘縮の緩和、改善が期待できる。

整形外科やリハビリテーション科などで試用も含めた導入が進んでいるほか、富山県のスポーツチーム(Vリーグ女子のKUROBEアクアフェアリーズなど)でも疼痛緩和を主目的に導入されている。

開発過程では温熱効果は大学との連携によりファントムやマウスによって評価した。他の温熱治療器と異なり体表だけでなく深部体温が上がることが示されている。

実際に腹部に巻いてみると、電極は熱くならないのに、体の奥から温感が広がっていくのが体感できた。現在、治療効果のエビデンスによって信頼の上積みを目指していくつかの医療機関で検討を進めているという。

立山科学グループは、温度センサメーカーとしてガステーブル用センサをはじめとする温度センサで様々な業界のニーズに応えてきた(株式会社立山科学センサーテクノロジー)。その温度センサを使った計測器も得意としており、企業、研究機関にも幅広く使用されている(株式会社立山科学モジュールテクノロジー)。電子部品の開発・製造おいてもJAXAの認定を受け、宇宙衛星にも搭載されている(株式会社立山科学デバイステクノロジー)。また、無線商品も得意としており、RFIDを使ったシステムを病院向けにも提供している(株式会社立山科学ワイヤレステクノロジー)。FAシステムの設計・製造も強みとしており、自動車、家電、事務機器、医療関連及び半導体のメーカーの工場のソリューションのための製造設備で実績を増やしてきた(立山マシン株式会社)。

ハンガリーに設立した同社のR&Dセンターでの活動をきっかけに、数年前からがんの温熱治療器の製造と東南アジアでの販売に関わるようになった。今回の温熱治療器の開発にあたり医療機器製造販売業を取得し、本格的に医療機器に参入となった。

これまで特長とする深部加温が一定の評価を受けていると感じている。今後も展示会(Medtec Japan 2018を含む)や学会などで展示を行い周知を図っていく考えだ。

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