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ファインブランキングを医療機器へ

ファインブランキングを医療機器へ

ByMedtec Japan編集部

切削加工でしか得られないと考えられてきた高精度の部品を、大量生産に適したプレス加工で行うのが、ファインブランキング加工だ。ファインツール・ジャパン(本社:神奈川県厚木市)ではこれを高い品質とコストパフォーマンスで提供している。

材料を拘束して打ち抜きを行うファインブランキングの加工プロセスでは次の3つの力が利用される。すなわち通常のプレス加工と同様の打ち抜く力、ガイドプレートで材料の打ち抜き部分を固定する力、さらに反対側からも材料を挟むように加える力である(1)。

図1 通常のプレス加工とファインブランキング加工の違い
通常のプレス加工製造では、金属板の3分の1までが平滑に切り取られているが、残りは裂けてしまっている。対照的に、ファインブランキング加工製造では、金属板全体が平滑に剪断されている。

また、パンチとダイのクリアランスに関しては一般プレス金型の約10分の1(被加工材板厚の約0.5%)に設定され剪断面を得ることができる。さらに、成形や潰しなどの複合加工を1つの順送金型内で行うことも可能。被加工材の鋼種・板厚や部品形状や加工内容にもよりますが、ファインブランキングプレスのストローク数は最高で1分あたり200回にも上る。

この仕組みにより、ファインブランキングを用いたプレス加工は、他の金属プレス加工や剪断技術では得難い破断がなくきれいで平滑な剪断面を実現する。同社のファインブランキング技術を用いれば、複雑なステンレス素材の部品や組み立て部品を効率よく大量に製造することができる。

この技術はステンレスや合金素材加工製造に対して革新的なソリューションを提供するといわれている。錆への耐性が強く、焼き入れにより高強度、高硬度の得られるマルテンサイトも使用できる。また、幾何学的に複雑に設計された部品でも、精密さと均等さを保ちながら大規模に製造できる。

医療機器製造にファインブランキングを活用することにより、各パーツが信頼性の高いプロセスで製造されることになる。例えば、メスや鉗子、剪刀など外科用器具(2)に用いられる精密さが要求される部品の大量生産の可能性が広がる。

図2 ファインツールのファインブランキング加工を用いて製造された外科用医療器具

ファインツールはファインブランキングを用いた製造プロセス全体に関するサービスを提供できる唯一のグローバル企業だ。1959年に設立されたテクノロジー企業として、ファインブランキング設備を開発し、高い要求に応えなければならない産業に向けてファインブランキングやフォーミング加工した完成品部品の製造において世界のリーダーとしての地位を確立している。

同社では、部品のデザインから金型設計、システムエンジニアリング、大量部品製造加工の全工程において、顧客を細やかにサポートし、密接なパートナーシップを築いていくことを強みとしている。日本、ヨーロッパ、中国、米国に拠点を置き世界市場で、イノベーションを牽引する存在としてファインブランキング技術の限界に挑戦しつづけている。

ファインツール・ジャパンは30年を越えるファインブランキング製造技術の経験を活かしたサービスを提供している。神奈川県厚木市と愛知県常滑市の製造工場では、6Sを通じてTPMに則った予防のためのメンテナンスにより、品質保証、製造プロセス、そしてすべての作業工程において最高水準に対応している。

今回Medtec Japanに初出展。日本の医療機器業界にファインブランキングを広く提案し、活用の可能性を探っていく。

■ Medtec Japan 2017 ブース番号:2210

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