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ヒトの細胞内部で人工ナノモーターの動きを制御

ペンシルバニア州立大学の研究チームが、ヒトの細胞内部で人工ナノモーターをコントロールする技術を開発した。超音波を使ってナノモーターの前進運動や回転を制御でき、磁気を利用して操縦することも可能という。

磁気を使って細胞内のナノモーターを操作することで、今後は癌の治療やドラッグデリバリーへの応用が期待される。

今回作られた人工ナノモーターは、極小ロッドで形成されており、生きた細胞の表面に付着させたロッドは、24時間以上かけて細胞内部に取り込まれる。細胞内に入ったロッドは、4MHzの超音波に共振してロッドの軸方向に前進したり、回転したりする人工ナノモーターとして機能する。

従来より人工ナノモーターの研究に十時してきた本研究チームは、これまで開発したモーターを推進エネルギーとして化学燃料を使っていたため、細胞内部でモーターを駆動させることができなかった。今回、超音波による駆動を実現させることに成功したため、細胞を生かしたまま、細胞内部でモーターを動かすことができるようになった。

超音波や磁気による制御された動き以外に、個々の人工ナノモーターが勝手に動き回る自律運動現象も観察されている。人工ナノモーターのこのような自律運動は、癌細胞の選択的な破壊などに応用できる可能性がある。