MEDTEC Online

2019年の生化学検査・血液検査市場の予測

2019年の生化学検査・血液検査市場の予測

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済が、国内の臨床検査市場の2019年度の規模予測を発表した。それによると、 生化学検査薬は、2013年比2.2%増の795億円、生化学検査装置は13.3%増の94億円となる見通し。血液検査薬は13年比6.4%増の431億円、血液検査装置は同6.8%減の69億円と予測している。

<調査結果の概要>

生化学検査、血液検査とも近年新規項目の発売もないうえ、検査薬・試薬単価の引下げなどにより、依然として市場環境は厳しい状況にある。ただし、生化学検査では血糖分析装置(ハンディタイプ)の需要が拡大しているほか、特定健康診査の実施率が目標に達していないことを考慮すると、両検査の潜在需要はまだあると考えられる。今後はこうした潜在需要の掘り起こしを進めることで、市場の活性化が期待される。

■生化学検査市場

これまで検査薬市場をけん引してきたHbA1c(糖尿病関連検査)の実績伸長が鈍化してきている。依然として検査薬の低価格化が進んでおり、多くの検査項目が単価の引下げにより実績減となる中、HbA1cの実績 拡大により検査薬市場は横ばいを維持してきた。

しかし、近年のHbA1cの成長鈍化により横ばい維持が困難 になってきている。一方、血糖分析装置市場とその専用検査薬は成長している。特に小型のハンディタイプは、 血糖自己測定(SMBG)装置からの切り替えもあり、徐々に医療機関に浸透してきている。

今後、血糖自己測 定装置からの切り替えが進めば、さらなる実績拡大が期待できる。

血糖分析装置市場

 

 

血糖分析装置(ハンディタイプ)は、院内・病棟での血糖測定に使用されていた血糖自己測定装置からの切り替えが徐々に進んでいる。2014年には切り替えがさらに進むと見込まれる。

ハンディタイプは 1 万円台から10万円以上の製品がラインアップされている。この価格差は、主に通信機能 の有無であり、通信機能付きは電子カルテに接続することで、医師や看護師の測定値転記作業の削減や転 記ミス防止につなげることができる。徐々に通信機能付き製品を選択する医療機関も増えてきており、参入企 業各社も通信機能付き製品のラインアップを充実させる方向にある。

■血液検査市場 

 

※検査薬市場には一部試薬(消耗品)を含む

2013年の血液検査市場は検査薬405億円、装置74億円となった。検査薬市場はその3分の1強を占め

る凝固・線溶検査薬の伸びにより拡大している。また、規模はまだ小さいが抗凝固剤・ワーファリン投与患者の PT値(プロトロンビン時間値)をINR値(国際標準化比)に換算する装置専用の検査薬の伸びも拡大に貢献し ている。

凝固・線溶検査 

 

凝固・線溶検査では多くの項目が横ばいとなっているが、Dダイマーの伸びが大きいことから、市場はプラス 成長となっている。Dダイマーは新しい項目ではないが、血栓症の除外診断において臨床的に高い意義が見 出されたことで、注目度が高まっている。

<保険改定の影響> 2014年4月の改定では、前回比プラス0.1%となったが、同時期に改正された消費税(5%→8%)に伴う。

補填分を除いた実質は、前回比マイナスとなった。生化学検査及び血液検査の各項目における保険点数の 変化はほとんどなく、一部減少した項目もあるが市場への影響は軽微と考えられる。

<調査対象>

<調査方法> 富士経済専門調査員による調査対象企業及び関連企業・団体等へのヒアリング調査及び関連文献を併用

<調査期間>
2014年3月~5月 

 

 

カテゴリー: