下肢の末梢動脈疾患(PAD)に対する薬剤コーティングバルーンカテーテルが保険適用

日本メドトロニック株式会社は「IN. PACT Admiral薬剤コーティングバルーンカテーテル」に対する保険適用を2017年12月1日付で受け、順次販売を開始すると発表した。

製品名:IN.PACT Admiral(インパクト アドミラル)薬剤コーティングバルーンカテーテル、承認番号:22900BZX00295000

ByMedtec Japan編集部

IN.PACT Admiralは、下肢の末梢動脈疾患(PAD)に対する血管内治療デバイス。対象血管径4mm以上、7mm以下の浅大腿動脈・膝窩動脈における、200mm以下の新規病変または非ステント留置再狭窄病変を有する患者への経皮的血管形成術(PTA)を適応として、日本では2017年9月6日に薬事承認された。バルーンに塗布された薬剤「パクリタキセル」をバルーン拡張により血管壁に送達させ、再狭窄を抑制することが期待されている。

PADとは、心臓と脳以外の動脈血管、主に足や手に血液を送る末梢動脈が狭くなり、血液が流れにくくなる病気だ。しびれや痛み、悪化すると潰瘍ができたり、ひどい場合には壊死したりすることもある。全身の動脈硬化を伴うことが多いので、心筋梗塞や脳梗塞に罹患する危険性も高まる。PADは、ほとんど無症状のまま病気が進行し、一旦症状が出始めると完治が難しい。対象診療科は血管外科、循環器科、放射線科。

IN.PACT Admiralは、日本国内治験MDT-2113および米国および欧州における臨床試験であるIN.PACT SFA I/IIにおいて、現在の標準治療である標準PTAバルーンによる血管形成、いわゆるPOBA(Plain Old Balloon Angioplasty)と比較し、高い一次開存率と一貫した低い再血行再建率を示している。

製品の特長

1.海外での豊富な使用実績

本品は、Admiral Xtreme(販売名:インバテックPTAバルーンカテーテル-3、医療機器承認番号:22100BZX00568000)をベースとし、微小管重合阻害薬のパクリタキセルと担体の尿素を組み合わせ、塗布した製品。欧州では2009年、米国では2015年に発売され、現在までに20万本以上が臨床使用されている。

2.一貫性のある臨床結果

日本国内治験であるMDT-2113では、日本国内の11施設から100名の患者を薬剤コーティングバルーン(DCB):68名、標準PTAバルーン(PTA):32名に振り分け実施した。その結果、他国で実施された主要なIN.PACT SFA試験の所見と合致し、1年後の臨床的定義に基づく標的病変再血行再建(CD-TLR)率が低く、一次開存率が高いことが一貫して示された。

3.現在の末梢動脈疾患に対して期待される本製品の貢献

IN. PACT Admiralは、標準PTAバルーンよりも再狭窄を抑制することが期待され、かつステントのように変形や破損といった機械的合併症の可能性を伴わない「”異物“を残さない」治療を実現するデバイスとして期待される。

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