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センサや通信技術を生かした看護教育・福祉デバイス

センサや通信技術を生かした看護教育・福祉デバイス

岩手県立大学では看護学部とソフトウェア情報学部の連携により現場の声を生かした演習機器開発に取り組んでいる。今回、「メディカルクリエーションふくしま2017」(10/25~26@ビッグパレットふくしま)にて開発品を展示した。

By:Medtec Japan編集部

聴診技術を向上させる演習システム(右写真)は、聴診器と体表をセンシングするMicrosoft KINECTと専用ソフトウェアからなる。

従来の聴診法のトレーニングは、高価だが不自然なシミュレータを使うか、病人ではない学生どうしが聴診しあって行っていた。そこで、簡便なシステムでトレーニングに現実味を増すことを目指し、健常人を対象にしても、聴診器の当たる位置を検知し対象者の呼吸と同期させ、正常な呼吸音だけでなく異常音を学習できる安価なシステムを考えた。正しく聴診器を当てると呼吸に合わせて設定された異常音などが聴こえる。

また、異常値表示システム(左写真)は、体温計や血圧計などに疾病に対応した異常値を表示する。これまで患者への対応を行うロールプレイでは、異常な数値を再現するために高価なシミュレータを用いるか、本当の血圧計などにあらかじめ決めておいた検査値を貼っておくなどしており、実際の臨床現場の対応とはほど遠い。それに対して、異常値表示システムはさまざまな機器に疾病に対応した異常値を表示させるため、実際の臨床に近い臨機応変な対応を再現することができる。

その他、認知症の入院患者などで起きやすい点滴の自己抜去をモニタリングするシステムを展示。患者の腕に磁石パッチを貼り、そこに点滴チューブと磁石センサを組み合わせてシートで固定する。病室に設置した端末が、点滴チューブが固定された磁石センサが磁石パッチから離れたかを検知し、それを携帯電話網やインターネット介して看護師のスマホに伝える。

病床の端末にQRコードが表示されており、これを読み取るだけで看護師は通知を受け取るようにできる。さらにQRコードは画像保存できるため、これを他の看護師に送信すればモニタリングの引き継ぎも行える。通信のベースにはGFCM(Google Firebase Cloud Messaging)を利用している。

同大ではソフトウェア情報学部 村田嘉利教授と看護学部の三浦講師が連携して、かゆいところに手の届く機器開発に挑んでいる。

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