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マイクロフィルターによる癌診断デバイス

マイクロフィルターによる癌診断デバイス

熊本大学ではマイクロフィルターを用いた簡便な癌診断デバイスを開発している。研究内容を「イノベーション・ジャパン2017」(8/31~9/1@東京ビッグサイト)で展示した。

By:Medtec Japan編集部

ターゲットとなるのは、がん患者の血液中にわずかに存在する循環腫瘍細胞(CTC)だ。CTCからがん診断を行う試みはさまざまに研究されているが、抗体を使用する検査では抗体や装置が高価であり、抗体に結合する物質を観察する手間がかかるといった課題がある。

これに対して、同大大学院先端科学研究部精密システム分野准教授の中島雄太氏のグループは独自開発のマイクロフィルターを用いた簡便で安価な方法を目指している。採血した血液をマイクロフィルターに通すことでCTCを捕捉する方法だ。

(提供:熊本大学大学院先端科学研究部精密システム分野准教授 中島雄太氏)

マイクロフィルターはフォトリソグラフィーと精密電鋳技術を応用しており、流体力によって平面形状から立体形状に変形する。また、表面をCTCと特異的に結合する核酸アプタマーで修飾している。これにより、血液を通すことでフィルターが虫取り網のように変形しCTCを捕捉する。

定期健診でがんの早期発見のための検査、術中診断、治療後の経過観察、再発のモニタリングなどでの応用が考えられるという。基礎的検討の成果ではあるが、実験でもがん細胞を捕捉し正常細胞を捕捉しないことが示されており、製品化に向けて連携先を探している。

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