MEDTEC Online

医療機器ソフトウェア規制の最新状況(2)

医療機器ソフトウェア規制の最新状況(2)

規制対象のヘルスソフトウェアと規制対象外のヘルスソフトウェア

平成26年11月(2014年11月)の医薬品医療機器法の施行により、クラスⅠ(一般医療機器)相当のプログラム(副作用又は機能の障害が生じた場合においても、人の生命又は健康に影響を与える恐れがないもの)は医療機器の範囲から除外されることになりました。(医療機器として規制されないということ)

規制対象か否かについては、厚生労働省通知「プログラムの医療機器への該当性に関する基本的な考え方について」に具体例を含めた記載があります。

日本におけるヘルスソフトウェアの分類
図2 日本におけるヘルスソフトウェアの分類

プログラム(ヘルスソフトウェア)が規制対象か否かは 1. 疾病の治療、診断等にどの程度寄与するか、 2. プログラムに障害が生じた際、人の生命及び健康に影響を与えるリスクがどの程度あるのか、によって判定します。米国では「医療機器の定義に適合するかもしれないが、米国民にもたらすリスクが低めであるためFDAが執行裁量権を行使して規制しない」という医療機器と非医療機器の中間のカテゴリを定義していますが、日本ではそのようなカテゴリは存在しないため、上記 1と2の条件によって対象のヘルスソフトウェアが規制対象か否かを判断します。

このヘルスソフトウェアのリスク分析は ISO 14971 (医療機器−リスクマネジメントの医療機器への適用)の考え方に基づいて実施することが推奨されます。※1 ※2

※1:ヘルスソフトウェアのリスク分析手法は GHS(一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会)が主催する「リスクマネジメントトレーニング講座にて習得することができます。
http://good-hs.jp/seminar.html

※2:図2に示されるガイドラインは一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会がヘルスソフトウェア開発ガイドライン Ver.1.10として公開しています。
http://good-hs.jp/guidelines.html

まとめ

医療機器ソフトウェア規制の最新状況について、日本の状況を中心に紹介しました。本稿で記載した通知、ガイダンスなど参考文献にまとめています。実際に国際規格並びに各国、地域の規制に対応される際には、必ず、当該国際規格、各国、地域の規制の原文に従ってください。

参考文献

【IEC 62304 の要求内容を含む医療機器ソフトウェアの各国規制についての解説書】

【IEC 62304(JIS T 2304)】

【厚生労働省通知】

【医機連資料】

【FDAサイバーセキュリティガイダンス】

【MDR(医療機器規則), IVDR(体外診断機器規則)】

【ヘルスソフトウェア開発ガイドライン】


著者紹介

松元 恒一郎/酒井 由夫 プロフィール

JEITAヘルスケアインダストリ部会配下の医療用ソフトウェア専門委員会にて委員長、幹事を務める。ともに生体情報モニタや心電計、AED等を製造販売する医療機器メーカ、日本光電工業株式会社に所属する。
医療用ソフトウェア専門委員会には、オブザーバを含め37社が参加しており、近年、大きく変化している医療用ソフトウェアを取り巻く法制度や技術課題への対応、標準化の推進等、医療・ヘルスケア産業の総合的な発展に貢献している。

←1 医療機器ソフトウェアの海外・日本の規制状況 2

カテゴリー: