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医機連がメディアセミナーを開催、重点方針と産業の方向性を新会長が解説

医機連がメディアセミナーを開催、重点方針と産業の方向性を新会長が解説

ByMedtec Japan編集部医機連第4回メディアセミナー20170810

8月10日、一般社団法人日本医療機器産業連合会(医機連)は第4回メディアセミナーを開催し、6月に新たに会長に就任した渡部眞也氏より「Society 5.0を支える医療機器産業を目指して」と題したプレゼンが行われた。医機連のビジョンや重点方針、医療機器市場の世界・日本の現状が紹介され、日本政府の「未来投資戦略2017」とそこに描かれる「超スマート社会(Society 5.0)」、その中で目指すべき医療機器産業のあり方が解説された。


渡部氏が医機連の重点方針として掲げるのは(1)政策提言力強化、(2)産業基盤強化、(3)国際化推進の3つの取り組み。これにより医療の進歩と医療機器産業の発展への貢献を目指す。また、世界市場も国内市場も堅調に成長が見込まれるものの、国内市場では輸入超過が続いている現状がある。このような取り組みなどを通じて現状を打開することも目指す。

政府の経済財政諮問会議が発表した2017年の「骨太の方針」では健康・医療戦略もあげられ、成長戦略としてまとめられた「未来投資戦略2017」では「超スマート社会(Society 5.0)」の実現が“Key Success Factor”としてあげられている。Society 5.0ではサイバー空間とフィジカル空間が高度に融合されており、ビッグデータやAIを活用し人々のニーズにきめ細かに対応したモノやサービスが提供される。

例えばSociety 5.0を支えるイノベーションとして世界をリードすると期待されるのがAI技術である。AIは日本の医療技術の強みを発揮し、保健医療分野の課題を解決するものと期待され、厚労省では「保健医療分野におけるAI活用推進懇談会」も本年より開催されている。AIの実用化が比較的早い領域としては、ゲノム医療、画像診断支援、診断治療支援、医薬品開発、実用化が段階的に進む領域としては認知症介護や手術支援が想定されている。

AI活用の開発事例として渡部氏は、内視鏡画像やMRIなどの画像診断支援システム、医療設備の故障予兆検知などをあげた。大企業ばかりでなく、AIによる読影サポートシステムを開発している株式会社エルピクセル(関連記事)のようなベンチャー企業も進出していることが紹介された。

AIに関しては、技術が製品化される前に、規制を含むガイドラインを整備し早期製品化をサポートしようという狙いで業界団体や研究機関、政府機関が連携している。上記の懇談会では、AIや機械学習によって医療機器が学習し成長していくという要素をどのように規制に入れるかなどの議論が進められており、AIを活用した医療機器が2020年の診療報酬改定で保険償還に組み入れられることを目指している。

最後に人材育成として、医機連も支援しているジャパン・バイオデザインが紹介された。これは米スタンフォード大で生まれたイノベーティブな医療機器の開発を目指す講座(関連記事)で、日本では大阪大学、東京大学、東北大学でフェローシップを実施している。2期生まで修了しており1期生からはベンチャー創業者もあらわれた。このような仕組みを支援し医機連としてイノベーション人材の育成に取り組んでいく。

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