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洗浄や包装、滅菌に対応する医療機器物流アウトソーシング

洗浄や包装、滅菌に対応する医療機器物流アウトソーシング

ByMedtec Japan編集部

出荷前に滅菌が必要な医療機器(滅菌医療機器)の製造で最終工程となるのが、洗浄、包装、滅菌といったプロセスである。またそれぞれのプロセスについて妥当性の評価・検証と文書化(バリデーション)が求められる。

クリーンルーム内での医療機器の組み立てや洗浄、包装、滅菌に加え、保管やラベリング、配送などのプロセスをトータルに受託する鈴与株式会社(本社:静岡県静岡市)は新たにバリデーションも含む洗浄工程を整備し、医療機器向けの提案を強化している。医療機器ソリューションの拠点であり新たな洗浄設備もある同社の大黒メディカルセンター(横浜市鶴見区)を取材した。

同社メディカルロジスティクス事業部品質保証課の小林泰次氏によると、包装前洗浄に取り組むきっかけになったのは国産の整形外科インプラントシステム(関連記事)だったという。当初滅菌包装に関する相談を受けたところ、包装前洗浄も引き受けることになった。

金属製インプラントの洗浄については経験がなく、利用できる既存の文書もないため、小林氏がインターネットでFDAや学術誌など海外の情報を探ったり国内の関連文書を調べたりしてバリデーションを構築し、メーカーによる洗浄評価基準の確立をサポートした。また、洗浄とバリデーションを実施できるクリーンブースを大黒メディカルセンター内に設置した。洗浄バリデーションは、例えば切削加工で製造した製品について、事前試験としてガスクロマトグラフ分析計による切削油分析系の確認と切削油の定量限界の確認を行い、運転適格性確認(OQ)として超音波洗浄機の音圧分布の確認と超音波洗浄条件の探索を行い、稼働性能適格性確認(PQ)としてOQで設定した洗浄条件での品質確認を行う。

これが実績となり、整形外科インプラント分野では同様の相談が徐々に増えているという。滅菌が必要な医療機器を開発する場合は、薬事承認だけでなく、販売を開始するまでに、バリデーションも含め洗浄や包装、滅菌のプロセスがあることを意識してプランを立てることが重要と小林氏は強調する。

滅菌前(一次)包装についても、クリーンルーム内でブリスターあるいは三方袋による包装とバリデーションに対応し、滅菌についても同じ大黒メディカルセンターに入居するジャパンガス株式会社のエチレンオキサイドガス(EOG)滅菌を利用すれば横持ちなく一貫して行える〔ガンマ線滅菌および電子線滅菌の場合は日本照射サービス株式会社(茨城県東海村)と連携〕。

さらに、大黒メディカルセンターと同じく医療機器製造業をもつ同社の平和島メディカルセンターではラベリングと二次包装、保管を行っており、様々なパターンの物流に対応する。施設の見学も受け付けており、関心のある方は問い合わせいただきたいと小林氏。

本年5月には大黒メディカルセンターと平和島メディカルセンターを含む4事業所でISO13485:2016認証を取得しさらなる体制強化を図っている。細かいニーズに対応できる専門性を高めた物流アウトソーシングで医療機器業界に訴求していく。

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