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アボット、iOSソフトウェアを使用する非充電式DBSシステムとリードの国内承認を取得

アボット、iOSソフトウェアを使用する非充電式DBSシステムとリードの国内承認を取得

By:Medtec Japan編集部

7月5日、アボットは同日、Infinity(TM)脳深部刺激(DBS)システムとディレクショナルDBSリードが医療機器製造販売承認を取得したと発表した。

本システムは、患者および医師用に開発された世界初、唯一のワイヤレスiOS(TM)ソフトウェアプラットフォームを使用したDBSシステム。必要な部位に狙いを絞って症状を緩和し、パーキンソン病、本態性振戦、ジストニアの患者に、目立たず、また一人一人の症状に合わせた治療を提供する。

パーキンソン病、本態性振戦、ジストニアといった運動障害では中枢神経の運動回路に異常が生じることで、筋肉制御機能が失われ、不随意運動をうまく調整できない状態が生じる。DBSは、脳内の特定の標的部位に微弱な電気パルスを送り、運動制御に関与する組織を刺激することで症状の軽減を目指す。電気パルスを発生させる植込み型ニューロスティミュレータとDBSリードと呼ばれる細いワイヤで構成されている。DBSリードはパルスを脳に伝え、運動障害の原因となる異常な神経シグナルに作用する。

従来のDBSリードでは、電極から送出される電流に指向性を持たせることに限界があり、医師が脳内の特定の部位に効果的な刺激を与えようとしても、うまくいかないことがある。アボットのInfinity(TM) DBSシステムは、同社のディレクショナルDBSリードと併用でき、医師は副作用が生じるおそれのある部位に刺激を与えることなく、患者の症状に合わせて刺激の方向を調整することができる。Infinity(TM)のプラットフォームとディレクショナルDBSリードは、より正確な位置に刺激を送出し、機器の耐用年数をより長くし、そしてメンテナンスが少なくて済む非充電式電池にして欲しいという医師の声に基づいて設計された。

現在日本で承認されているDBS機器の中で、日本語が表示される初めてのインターフェースであり、世界初、唯一のワイヤレスiOS(TM)ソフトウェアプラットフォーム上で作動するDBSシステムとなる。医師はiPad mini(TM)を用いてプログラミングを行い、患者はiPod touch(TM)のコントーラを使用しているため、Bluetooth(R)Smartワイヤレス技術により医師はスムーズにプログラミングを行うことができ、患者に最適な治療を提供できる。電池は本体の種類に合わせて2つのサイズから選ぶことができ、メンテナンス不要で、長期的に充電の必要もなくDBSを用いた治療を行えるという。

倉敷平成病院 倉敷ニューロセンター長 上利崇氏のコメント
「Apple技術を使用したプラットフォームは、既にSCS(脊髄刺激療法)で使用していますが、日本語で表記されているため使いやすいメリットがあります。iPad miniを使用することで医師用プログラマの立ち上がりも速く、インピーダンスチェックも2秒程度で済むため、医師にとってもストレスがありません。エクステンションは、既にアボットから販売されているBrio DBSシステムで使用しているeXtend技術を採用しており、径が細い上に伸縮性がある、人体構造を考えたデザインになっています。Infinity (TM) DBSシステムでは、ディレクショナルDBSリードで電界に指向性をもたせることで、刺激による副作用を軽減し、刺激の効果を最大にできることが期待されます。これにより、患者様のQOLの向上が大いに期待できます」

同社ニューロモジュレーション部門メディカルディレクター・メディカルアフェアーズ バイスプレジデント アレン・バートン氏のコメント
「Infinity(TM) DBSシステムとディレクショナルDBSリードは、運動障害による消耗性症状の治療サポートを行うアボットの取り組みを体現するものです。本システムは、プログラミングを効率化し、医師がより多くの患者様に対し十分な治療時間を確保できるよう開発されました。また患者様に可能な範囲で最善の治療を経験して頂き、日常生活に取り入れやすい目立たない方法で症状を管理していただけるよう設計されたものです」

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