規制•認可

エドワーズライフサイエンスの経カテーテル生体弁が米国で適応拡大

米国におけるSapien 3(エドワーズライフサイエンス)のvalve-in-valve置換術への適応拡大には僧帽弁も含まれる(僧帽弁置換術へのvalve-in-valve置換術では米国初となる)。

ByNancy Crotti(オリジナルの英文記事はこちら

FDAによる米エドワーズライフサイエンスのSapien 3 経カテーテル心臓弁の適応が拡大され、手術に際して死亡リスクが高いか重篤な合併症のある患者において、古い大動脈弁あるいは僧帽弁の生体弁を入れ替える置換術にも適応になった。僧帽弁のvalve-in-valve置換術ではFDA初の適応であり、同社は経カテーテル心臓弁置換分野のライバルであるボストン・サイエンティフィックやメドトロニックに対して優位に立つことになった。ただし、valve-in-valveの経カテーテル心臓弁置換術で最初のFDA承認となったのは、メドトロニックの機器の大動脈弁置換に対するものである。

経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)と経カテーテル僧帽弁置換術(TMVR)では、患者の血管あるいは胸部の小さな切開創を通じて生体弁が植込まれる。最初の手術で置換された心臓弁と同様に、植込まれた生体弁も、経年劣化や患者の解剖学的構造、狭窄などによってうまく機能しなくなるか、逆流を起こすようになる。このように劣化した大動脈弁に対する治療には開心手術が通常求められるが、劣化した僧帽弁をもつ患者は手術の対象とはならない。

「今回の承認によって、手術で植込まれた大動脈弁や僧帽弁に障害が生じた米国の患者は、より低侵襲の治療選択肢を得ることになります」とFDA医療機器・放射線保健センター(CDRH)の心血管機器部門長のBram Zuckerman氏は発表で述べている。

「Sapien 3 経カテーテル心臓弁が新たにvalve-in-valve法の適応をFDAに承認されたことは、他に選択肢のなかった患者にとっては非常に重要です」と同社の経カテーテル心臓弁部門副社長のLarry Wood氏はQmedに語った。「僧帽弁置換を繰り返さなければならない米国の患者にとって、今回の承認はこれまでになかった選択肢をもたらすことになりました」。

Sapien 3は、高リスク患者に対しては2015年、中等度リスク患者に対しては2016年にFDAの承認を得た。Valve-in-valve置換術に適応を拡大するにあたって、FDAは米国心臓病学会、胸部外科学会との提携による経カテーテル心臓弁治療レジストリのデータを評価した。レジストリでは、実臨床(real-world setting)で実施されたTAVRの安全性と有効性に関するデータが蓄積されている。

FDAによると、最新のSapien 3の承認を支持するために使用されたデータは、大動脈弁のvalve-in-valve置換術を受けた314名の患者と、僧房弁のvalve-in-valve置換術を受けた311名の患者からなる。

レジストリデータでは、大動脈弁あるいは僧帽弁のvalve-in-valve置換術を受けた患者の85%以上が、術後30日で、心不全症状の一般的な評価システムであるNYHA(New York Heart Association)分類で臨床的に意義のある改善を経験したことが示された。両群において観察された死亡率は、繰り返しの外科手術で予想される死亡率よりも実質的に低かったという。

Wood氏は、今後エドワーズライフサイエンスが同様の承認を欧州で得ていくかについてはコメントを避けた。ただ、同社はvalve-in-valveによるTAVRおよびTMVRに対するFDA承認を、開心手術のリスクがより少ない患者に対して求めていくか検討を続けていくという。

エドワーズライフサイエンスは引き続き市場をリードしており、最近の欧州PCR会議では、Centera弁で治療を受けたTAVR患者で良好な結果が得られたとするデータを含む新しい研究結果がいくつか発表された。この30日間の試験結果は同社の新しい自己拡張型弁で示された最初のデータだった。

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