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富士フイルム、高鮮鋭なX線動画をリアルタイム表示する医療用X線動画技術を開発

富士フイルム、高鮮鋭なX線動画をリアルタイム表示する医療用X線動画技術を開発

ByMedtec Japan編集部

4月10日、富士フイルム株式会社は、デジタルX線画像診断分野で培った画像技術と、画像解析に伴う複雑で膨大な演算を高速で行う新開発の画像処理エンジンによって、ノイズを抑えた高鮮鋭なX線動画をリアルタイムで表示することができる医療用X線動画技術を開発したと発表した。

活用されているのは、(1)X線画像にランダムに生じるノイズを高精度に抽出する画像解析技術、(2)観察部位の動きを正確に検知する画像解析技術、(3)X線エネルギーの検出効率を向上させる画像読取技術、の3つだ。

X線動画は手術中にX線を継続的に照射して体内の様子を観察する方法で、整形外科の手術や低侵襲な血管内カテーテル治療で用いられる。術中に患部の位置や状態を把握するため高鮮鋭であることが求められるが、一般的に、X線動画のノイズを除去するには、動画を構成する連続的な静止画(フレーム)を単純に重ね合わせて、その平均値を元に画像処理を行う方法が用いられる。しかし、この方法は、フレーム間で観察部位が動くと、観察部位が残像のように複数に見えたり、観察部位の鮮鋭性が低下したりするなどの課題があった。

今回同社が開発した医療用X線動画技術は、前後のフレームに写っている観察部位を比較して、観察部位が動いた領域を高精度に検出。動いた領域の位置を重ね合わせてから加算平均を行い、鮮鋭性の低下を抑制する。また、ノイズが増加しやすい低線量の撮影であっても、フレーム毎のノイズを高精度に抽出する画像解析技術が、ノイズの大幅な軽減に寄与する。この一連の画像処理は、新開発の画像処理エンジンによって高速で行われるため、高鮮鋭なX線動画をリアルタイムで得ることができるという。

同社はこれまで、ノイズ低減回路と、X線エネルギーの検出効率を向上させるISS(Irradiation Side Sampling)方式(従来型のフラットパネルディテクターと反対側のX線照射面側にセンサーを配置し、X線の照射面側よりX線から変換された光信号を読み取る)を採用したフラットパネルディテクターを開発し、数々のX線画像診断システムに搭載してきた。特に、同社のカセッテサイズデジタルX線撮影装置は、画像の周辺部まで歪みがない高画質なX線静止画が低線量で得られるため、国内市場でトップシェアを堅持している。また昨年は、ノイズ成分を算出して除去する技術を開発し、従来の半分のX線量でも、高画質で画像診断がしやすいX線画像が得られるようになった。

同社はこれまで、X線画像の高画質化や低被ばく化といった医療現場のニーズへの対応に取り組んでおり、今後X線動画においても同社技術を生かして医療の質の向上に貢献していく。

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