規制•認可

新しい欧州MDRとUDI

UDI〔unique device identification(固有機器識別子)〕を要求する新しい欧州MDRへの対応方法をまとめた。

ByPeter Rose(オリジナルの英文記事はこちら

2014年、英保健省は医療用インプラントや消耗品、器具のトラッキングに関する基準を設けるために暫定的な措置をとりはじめた。このScan4Safetyプログラムは、154のすべての急性期トラスト(急性期病院の団体)がGS1識別子を採用することを義務づけている。この識別子は多くの業界で使用され、製品の特定プロセスを確実にする固有の識別コードを提供しており、エラーを減らし製品のサプライ・プロセスを効率化することに貢献している。2016年にはさらに進んで、胸部インプラントや人工股関節のような医療用インプラントに対するバーコード計画がはじまった。これにより、誤使用を減らし患者へのベネフィットとコスト削減が期待される。人工股関節と胸部インプラントは、植込みがもっとも一般的な医療機器であり、これによりNHS(英国民保険サービス)は10億ポンドの節約が実現すると報告されている。

しかし、医療機器に固有の識別子を適用するというアイディアはまったく新しいというわけではない。欧州の新しい医療機器規則(MDR)が発効となり、流通と使用を通じて医療機器を特定するためのシステムであるUDIがすべての医療機器メーカーへの要求事項となる。では、医療機器メーカーはどのようにして英国NHSの要求に合わせ、MDR遵守を準備することができるだろうか?

自ら行動をとる
時間は待ってくれず、規制も例外ではない。新しいMDRが施行されればすべての医療機器にUDIを適用することは義務となる。進んで困難を取り、他社に先んじて地歩を固めるべきである。

ポジティブにとらえる
UDI対応を必要悪ととらえるのではなく、医療機器メーカーにもたらす利益に着目することは有益である。UDIは在庫管理とリコール制御を改善するのは明らかだし、潜在な問題や切迫した問題を同定する時間を与えてくれ、正確な請求と不正への対応プロセスを改善する。

チャンスをつかむ
また、UDIは既存の製品群を再評価する機会にもなる。すべての製品のデータベースが利用できれば、時代遅れの製品をカタログから除外したり更新したりするプロセスを合理化することができるだろう。合併や買収があってもUDI情報は有用で、綿密なリスク評価を実施するために必要な透明性を事業を引き継いだ企業にもたらすことができる。

計画を立てる人を割り当てる
UDI導入に向けてのカギとなる課題の1つはコスト、とりわけこのタスクにチームを割り当てることに関連する費用であろう。しかし、戦略を立てるプロフェッショナルな人材と導入に向けてのタイムフレームがなければ、取り組みは頓挫してしまう可能性が高い。人的リソースが十分でなく、すでに他の役割を割り当てられていると、うまくいかない結果になるだろう。スキルも経験もない、あるいは人手不足だとわかっているなら、このプロセスを外注することは非常に効率的で、迅速かつスムーズな導入を可能にするだろう。

以上のことから、英国と欧州の医療機器メーカーはUDI対応に正面から取り組まなくてはならない。なるべく早くUDI計画を導入した企業には、プロセス改善、売上増、患者安全の改善といった多くの報酬が得られる。一方で、後れをとった企業はMDR施行後、取り残され後を追うことになるだろう。

著者紹介:Peter Rose is managing director at Maetrics.

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