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書評:医療機器開発ガイド ─開発前から市販後までのステージ別、規制対応の指針─

書評:医療機器開発ガイド ─開発前から市販後までのステージ別、規制対応の指針─

「医療機器分野への新規参入を目指す方々にとっても有用な開発ガイド」

監修:菊地 眞(公益財団法人医療機器センター 理事長)
発行じほう、発行日2016年8月、B5判、208頁、定価(税込)5,940円

評者:妙中義之(国立循環器病研究センター研究開発基盤センター長)

近年、国民の健康寿命の延伸に貢献する医療の分野は国の成長戦略の一つに位置付けられ、新たな価値を生み出すイノベーションの重点領域となっている。特に医療機器は従来からある医療機器メーカーばかりではなく、我が国の優れたものづくりを担ってきた医療機器とは異なる分野の企業の新規参入が盛んになってきている。

医療機器開発と製品化に成功するためには、臨床現場や患者が求める明確なニーズ、将来の医療に貢献する重要なアイデア、医工・産学連携、複数技術の融合、製品化への連続的プロセスなどの重要性に加えて、医療機器特有の規制対応を良く理解しておく必要がある。

特に新規参入を目指す場合には、ものづくり企業は試作品の作り込みから始めるという傾向があるが、事業の成功のためには、開発試作を本格的に開始する前に規制の全体像を良く理解して事業計画を早期に具体化しておくことが極めて重要である。

その意味で、本書の全体を先ず読んで、規制をクリアして医療機器を製品化するために何を準備しておかないといけないかを、基礎知識として持っておくことを勧めたい。特に、新規参入される方々には「第1章 医療機器開発と法規制」、「第2章 医療機器開発の前に」、「第3章 医療機器の設計開発」、「第5章 業態ほか」を読んで、開発開始前に規制対応を始めておいていただきたい。また、規制の担当になった場合や専門家にとっても根拠法令や通知にたどり着くための道標とも成り得るガイドになっている点も本書の特徴となっている。

本書を有効に使用して優れた医療機器の製品化と事業化に成功してもらえることを切に願っている。

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