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マテリアライズ、国内に医療用3Dプリント製造拠点を新設

マテリアライズ、国内に医療用3Dプリント製造拠点を新設

ByMedtec Japan編集部

10月18日、3Dプリント用ソフトウェア、工業・医療用の高度な3D造形サービスを提供するマテリアライズ(本社:ベルギー・ルーベン市)は、川崎市内に医療用3Dプリント製造拠点を新設したことを発表した。

本施設はISO 13485取得済の品質管理システムを持ち、整形外科・形成外科手術用の患者適合型サージカルガイドと骨モデルを大手医療機器製造販売業者向けに3Dプリンターで製造する。これにより、患者一人ひとりに合わせて設計された患者適合型のガイドと骨モデルの国内供給が可能になる。

川崎市内の新医療機器製造施設で使用している3Dプリンターと、3Dプリントされた骨モデルのサンプル
 粉末素材を用いて3Dプリントされるガイドと骨モデル

2009年よりマテリアライズ ベルギー本社にて開始した医療機器製造事業と同じく、自社製のソフトウェア群ならびに3Dプリントのノウハウを活用した生産管理体制で、さらに本社と同一の品質管理システムを用いることで、ベルギーで3Dプリントしているものと全く同じ品質のサージカルガイドや骨モデルを国内生産する。

患者適合型サージカルガイドは、個々の患者の医療データに基づいて設計されるカスタムメイドの医療機器で、術前計画に基づきインプラントの位置決めを補助したり、骨切りやドリリングに最適な位置、角度、深さなどの決定を補助し、手術の複雑さ低減に役立つ。

 サージカルガイドの3Dプリント後、余分な粉を飛ばす仕上げ作業中

この患者適合型サージカルガイドの製造は、クリニカル・エンジニアと外科医が、患者のCTやMRIの二次元スキャンデータをもとに3Dプリント可能な立体モデルを作成することから始まる。次に外科医が最終的に承認した手術計画に基づき、医療用グレードの素材を用いてガイドを造形。3Dプリント後、仕上げの完了したモデルをひとつずつスキャンし元の3Dデータと造形品の寸法を比較する。造形品の精度が指定の公差内に収まっていることを確認したら、サージカルガイドの完成となる。この作業を可能にする3D視覚化、関連箇所のセグメンテーション(抽出)、術前計画技術は、医療機関向けソフトウェア「Materialise Mimics Care Suite」の一部として世界各地で販売されている。

また、ISO 13485の要求事項を満たすには、3Dプリントされた製品のトレーサビリティや品質再現性の確保が不可欠だが、マテリアライズは自社の3Dプリント品質管理用ソフトウェア「Materialise Streamics」を使用することでこの課題を解決している。工業用3Dプリント施設でも用いられる同ソフトウェアは、同社が保有する140台以上の業務用3Dプリンターを一括管理し、3Dプリントによる製造工程の統括を可能にしている。

ヨウ・アンセウ氏(マテリアライズジャパン代表取締役)のコメント

「我々の3Dプリント、ソフトウェア開発分野における25年以上の経験を活かして日本のお客様をサポートできることを大変嬉しく思います。今回の国内製造施設オープンにより、3Dプリントの力を日本のお客様により近いところで提供でき、更なるサービス改善につなげられると考えています。またこれにより、日本市場における『3Dプリント関連産業のバックボーン』としての弊社の立ち位置がより強まるとも感じております」

ウィルフリード・ヴァンクラン氏(マテリアライズCEO)のコメント

「生産能力、技術の幅、日本の臨床医の方々とその患者様のニーズに応える力、その全てを拡大できることに大きな喜びを感じます。当社が注力しているのは常に進化する臨床医のニーズに応えること、そして患者様一人ひとりに合わせて3Dプリントされたサージカルガイドがどんな利益をもたらすか、その理解を広めていくことです」

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