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愛知発ロボット技術を医療・福祉へ

愛知発ロボット技術を医療・福祉へ

ByMedtec Japan編集部

あいちロボット産業クラスター推進協議会は、愛知県の基幹産業である自動車産業をはじめとする製造業の加工技術や生産性の向上を支えるロボット技術を、新たな産業、なかでも医療・介護や生活支援の分野で活用することを目指している。国立長寿医療研究センター(大府市)内にある「あいちサービスロボット実用化支援センター」では、利用者のニーズに合わせたロボット開発ができるようニーズのヒアリングや実証研究など開発側と利用側が連携できる場を提供している。国際福祉機器展(HCR)2016(10/12~14@東京ビッグサイト)では、参加企業が介護支援やリハビリテーション支援、施設での見守りを行うロボットなどを展示した。

産業用ロボットメーカーの富士機械製造株式会社(本社:知立市)は、歩行や立ち上がりが困難な高齢者などの移乗支援を行うロボット「Hug(ハグ)」右写真)を開発し、今年4月から販売開始している。前方から両脇を抱えあげ、動作を支援するもので、体の不自由な方が自身の力で立ち上がったり座ったりすることをサポートする。スリングシートなども不要でサッと準備ができる。また、女性の介護士1人でも簡単に操作でき、56cm×72cmという小型設計のロボットサイズのためベッドサイドや個室トイレなど使う場所を選ばず利用できる。

自動車部品、配電盤、ロボットシステムを主な事業とするアスカ株式会社(本社:豊田市)は、下肢麻痺者用の歩行ロボット「WPAL(ウーパル)」左写真)を開発。脊髄損傷などにより両下肢が完全に麻痺し、歩行ができない人が、車いすから立ち上がり、自立歩行ができるようパワーアシストを行う。藤田保健衛生大学リハビリテーション部門との共同開発によって患者の要望を装置に組み込んでいるという。2013年より販売されリハビリ施設などでの臨床研究目的で利用できる。大腿部カフと下腿カフ、足底プレートに合わせてロボットを装着し、制御部を取り付けたウォーカーとともに用いる。アシスト機構を脚の内側に配置した内側系構造のため車いすに乗ったままでの着脱ができ、調節機構によって様々な身体のサイズに対応、ユーザーの状態に応じて最適な歩行パターンを個別に作成できる。

中小企業8社で設立した「新世代ロボット研究会」は、各社がもつ加工技術や画像解析、ソフトウェア技術などを成長産業であるロボット分野で活用することを目指している。今回展示した見守りロボット「アイミーマ」右写真)は、第三セクターである株式会社VRテクノセンター(岐阜県各務原市)の事業計画に参加して開発が実現した。アイミーマはカメラを搭載し、指示した通りに施設内を自動巡回する。赤外線カメラにより夜間でも映像をモニターでき、人を認識すればナースステーションなどに連絡する。アイミーマを通じて双方向の通話も可能だ。まだ開発段階だが、介護施設や病院での職員の負担軽減を目的として今後の製品化を目指している。

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