医療費専門の後払い決済サービスを提供開始:メディカル・データ・ビジョン

ByMedtec Japan編集部

9月27日、医療情報のネットワーク化を推進するメディカル・データ・ビジョン株式会社(本社:千代田区)は、10月より医療費専門の決済事業へ進出し、患者が自身で支払条件を設定できる医療費後払いサービスである「CADA(カーダ)決済」を開始することを発表。同日記者会見を行った。本サービスは同社の100%子会社であるCADA株式会社(本社:千代田区)が提供する。

患者メリットの創出を経営理念とするメディカル・データ・ビジョンでは、病院向けに診療情報を医療機関と患者が共有できる仕組みである「CADA-BOX」を2015年6月22日より提供を開始。病院の電子カルテシステムへ接続するアプリケーション、患者が自身の診療情報を閲覧・保管できるインターネットサイト「カルテコ」、診療情報や明細の印刷ができるキオスク端末からなり、今回CADA決済ができる「CADAカード」がこれに加わる

「第5回日本の医療に関する意識調査」(日本医師会総合研究機構が2014年に実施)では、医療に対する患者の不満の上位3項目は「待ち時間」、「医師の説明」、「治療費」であった。患者視点に立った病院運営のためにはこれらの課題の解決が求められる。

CADA決済ではCADA株式会社による審査後にカードを発行。CADAカードを持つ患者は診療を受けた後に会計を待たずに帰宅できるうえ、自身の経済状況に合わせて支払条件を自由に設定できる。例えば、急な入院で高額な医療費を支払わなければならない時、高齢者でも定期収入のない患者でも、自身の状況に合わせて、支払日や支払回数などを指定できる。

CADA決済の特長

  • 会計を待たずに帰宅できる
  • 支払い条件を自由に設定できるため、家計負担を軽減できる
    ・一括払い、分割払いの選択が可能なうえ、支払日を自由に設定できる
    ・一括払いかつ40日以内に返済の場合は、手数料無料で利用できる(支払いに要する費用は除く)
    ・41日目以降の返済の場合でも、月利1%(実質年率12.0%での日割計算)の低手数料率で利用できる
  • 入院、外来いずれでも利用できる
  • 保証人・保証金は一切不要で、入会金・年会費も無料
  • 高齢者、定期収入のない人でも利用可能(保険未加入者、反社会的勢力、破産者、多重債務者等を除く)
  • 子供や親のカードを「親カード」として高齢者、若・幼年者に「子カード」を発行できる。遠方の老親の医療費支払も可能
  • 医療費に特化しているため不正使用のリスクを小さく抑えられる

CADA決済のないCADA-BOXのテスト運用では新患が2割増加した病院もあるという。「カルテコ」によって患者が自身の診療情報を見られることは、病院への信頼感につながると代表取締役社長の岩崎博之氏。医療機関にとってもより患者視点に立ったサービスを提供できることになる。さらに、CADA決済が加わることで、病院では会計業務にかかわるコスト(スタッフの人件費など)の削減、医療費の未回収金の解消などが期待できる。CADA-BOXの価格は初期導入費2,000万円、保守費は月額25万円程度。

メディカル・データ・ビジョンでは2015年にテスト販売した病院向けデジタル健康ソリューション「エースビジョン」の運用によって、現状で全国民の約8人に1人の診療情報のデータ収集を完了している。ただ、これまでは1カ月単位での収集であるため、今後より有効なビッグデータとするためにはリアルタイムデータの収集が課題だという。今回CADA決済の提供開始をリアルタイムデータの収集のきっかけにする狙いもあると岩崎氏。

今後、厚労省が掲げる「地域医療構想」の目標とされる2025年までに全国344の2次医療圏に各1つの基幹病院での導入を目指していくという。

メディカル・データ・ビジョン株式会社 プレスリリース:
2016年10月より医療費専門の決済事業へ本格的に進出 患者が自由に支払条件を決められる医療費後払いサービス「CADA決済」を開始
診療情報の共有機能と医療費後払いサービスを融合した病院向けデジタルソリューション「CADA-BOX」を2016年10月より提供開始

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