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東大発ベンチャー、生体組織の立体構造情報と人工知能を活用する病理診断支援システム開発へ

東大発ベンチャー、生体組織の立体構造情報と人工知能を活用する病理診断支援システム開発へ

Medtec Japan編集部

8月25日、エルピクセル株式会社(本社:文京区、代表取締役:島原佑基)は、経済産業省「平成28年度戦略的基盤技術高度化支援事業」にて、株式会社TCK他との協同プロジェクト「レーザーアブレーション技術を用いて生体組織の構造解析を高速かつ低価格で実現するナノレベル3D構造解析システムの開発」が採択されたと発表した。

近年、医療現場での病理診断や再生医療の進歩とともに、医師は膨大な数の診断と向き合わなくてはならなくなった。特に標本作製から診断まで高度なスキルが要求される病理診断では、対象となる画像が増え続け、全国に約2,300人(医師全体の1%未満)の病理医をはじめ病理診断従事者の作業負担の増加が問題視されている。

本プロジェクトでは、ナノレベルの分解能で生体組織の観察を可能とするために主に電子顕微鏡、レーザーアブレーションシステム、3次元画像判定用エンジンで構成されるシステムを開発する。試料スライスから画像取得までを全自動で実施でき、組織の撮像に伴う損傷を最小限に抑え、短時間かつ大量の切片画像を取得。さらに切片画像から3Dイメージを構築し、一部ディープラーニングも用いた病理医の診断をサポートする診断支援システムの構築を目指す。

エルピクセルは、東京大学の画像解析に精通した生命科学の研究者が中心となって、2014年3月に設立したベンチャー企業。本プロジェクトの中では、長年のバイオメディカルイメージング分野の研究で培ったノウハウを活かし、3次元構築と3次元画像判定用エンジンの開発を担当する。本開発課題で取り組むレーザーアブレーション技術を用いた撮像装置と組み合わせることで、病理診断の標準化・効率化を促進し、病理分野の発展に寄与することが期待される。

2018年の事業化を目指し、世界中の顧客・ユーザーのニーズに合わせた着実な事業開発を進めるという。

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