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Apple、個人向けヘルスケアツールのスタートアップを買収

Apple、個人向けヘルスケアツールのスタートアップを買収

Appleは個人が医療情報を一元管理できるようにするシステムを開発したスタートアップを買収したが、他にも医療技術への関心を示している。

ByNancy Crotti(オリジナルの英文記事はこちら

Appleが買収したのは医療記録に関するスタートアップで、ユーザーが自分の健康情報を集め、分析し、管理することを目指している。

そのスタートアップとは、設立して3年になるGliimpse社(カリフォルニア州レッドウッドシティ)だ。同社のツールによって、ユーザーは安全に、ウエブ上のポータルから自身や家族の過去の医療情報を集めたり、整理したり、共有したりすることができる。Fast Company誌によると、Appleは今年同社を買収したが買収金額は明らかにされていない。

Gliimpseは多くの医療機器企業を立ち上げているAnil Sethi氏が率いるグループによって設立され、がんや糖尿病といった慢性疾患患者を対象に個人の医療・健康情報を集め、標準化する事業を行う。LinkedInのSethi氏のページによると、ステージⅣの乳癌を患った姉の闘病をデータを使って助けるために、彼は同社を立ち上げたという。

「医療の消費者として、私は自分がたどってきた医療情報を残しておきたいのです」と彼は書いている。「しかし、自分のデータにアクセスしたり利用したりすることは簡単ではありません。“オバマケア”は医師や病院に対して、医薬品や検査結果、アレルギーといった利用者のデータを利用者自身に提供するよう義務づける役割の1つを担っています。しかし、残念なことに、すべての医師が使っているような単一の電子カルテ記録のようなものはありません。さらに悪いことに、1,000以上のシステムがあって、共通のファイル・フォーマットさえないのです」。

AppleのCEO、Tim Cook氏は以前のFast Company誌で、Appleは医療市場に対して破壊的となるような計画をもっていると明らかにしている。フィットネス機能を備えたApple Watchは期待したほどの成果を得ていない。今年3月には“CareKit”を発表し、“HealthKit”と“ResearchKit”にさらなる医療関連サービスを追加している。CareKitは、iOS用にアプリ開発者が利用できる4つのモジュールを含むオープンソースのソフトウェア・フレームワークである。その中の“Care Card”では服薬や処方を記録し、“Symptom and Measurement Tracker”ではiPhoneの加速度センサやジャイロスコープを活用し、“Insight Dashboard”ではCare Cardの活動と症状を比較し、“Connect”によって情報を共有し、医療提供者や友人、家族に情報を送ることができる。

CareKitに先立って発表されたResearchKitは、医学系の研究者がスマートデバイスを使って、研究サンプルをより広く集めることを可能にする。Gliimpseのプラットフォームも、OauthやAPIsを通じてコンシューマ向けや分析用アプリの開発を可能にするために設計されている。

さらに、Gliimpseは救命士(EMT)や救急医療室(ER)スタッフが緊急時に患者データにアクセスできるようにする911機能に取り組んでいる。その他にも、病態や治療を研究している研究者にデータを提供する“Donate Your Date”機能も将来的に予定されている。

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