世界初、MR磁気センサアレイで心臓の活動測定と可視化に成功

By: Medtec Japan編集部

6月7日、TDK株式会社(本社:港区)と東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科先端技術医療応用学講座〔ジョイントリサーチ講座 教授:川端茂徳(整形外科)〕、同心臓調律制御学(教授:平尾見三)は共同で、世界で初めて高感度磁気抵抗(MR)素子による心臓の磁場分布の測定に成功したと発表した。

生体磁界のような非常に微弱な磁界の測定には、従来は液体ヘリウムでの冷却が必要な超伝導量子干渉素子(SQUID)センサが用いられ、設備が大型であるため一部の研究機関で用いられるにとどまっていた。今回、TDKのもつ磁気センサの技術を用い、高感度化したことにより、世界で初めて常温MRセンサアレイによる生体磁界である心磁界分布の可視化に成功した。

また、常温センサは複数個並列して測定を行うことも容易であり、高密度で測定できるため、心筋活動の開始部位の特定や、活動部位の広がりも測定し、評価することが可能。

常温センサは可搬性を持たせることができるため、今後、より手軽に心臓疾患の診断を行えるようになるだけでなく、筋疾患や神経疾患の診断、リハビリテーションやスポーツトレーニングの重要なツールとなることが期待できる。

現在、TDKではIoT市場に向けて戦略成長製品の拡大を加速しており、特にセンサは、同社の重点市場分野である自動車、ICT、産業機器、エネルギーのいずれの市場でも拡大する成長製品と捉えている。

TDKが得意とする磁性材料技術を生かした磁気センサはその中心となる製品で、MR素子はハードディスクの磁気ヘッドとして広く使われており、TDKが世界に先駆け高密度化を行ってきた強みを持つ分野だ。

TDKは今回の共同研究を契機とし、将来の柱となる磁気センサの研究開発を加速するという。

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