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ソシオネクスト、モバイル超音波に続き医療機器ソリューション開発を加速

ソシオネクスト、モバイル超音波に続き医療機器ソリューション開発を加速

By: Medtec Japan 編集部

2015年3月に富士通株式会社とパナソニック株式会社のシステムLSI事業を統合して設立された株式会社ソシオネクストでは、長年両社がデジタルAV家電、自動車、スーパーコンピュータなどで培った小型化・省電力・画像化・通信の技術を結集して、新たな医療機器ソリューションを提供している。

前回(2015年4月)のMedtec Japanでは、ヘルスケア向け超小型モバイル超音波装置を展示。フィットネスなどヘルスケア用途での発表だったが、医療機器メーカーのみならず、ポータブルな超音波装置の登場を待っていた医療従事者にとっても大きなインパクトとなった。

その後、同社は医療機器用途のソリューション開発を加速。技術力をフルに生かせる小型で患者への負担が少ない、非侵襲の診断・モニタリング機器分野をターゲットとする。今回のMedtec Japanでは新たに医療現場での使用を想定したプロユースの超音波画像装置、連続血圧計、心電計のソリューションを発表する。

モバイル超音波装置では、パスポートサイズでバッテリー駆動(連続3時間、一般的な使用状況で約1日充電不要)、ケーブルレスで運用し、市販のタブレットでリアルタイムに画像化、クラウドでの画像保存を可能にする。昨年発表した超音波装置では、フィットネス、ヘルスケア用途で手軽に筋肉量や脂肪量を測定し、クラウド上で健康管理などに使うことを想定していた。その後、医療用途にも対応できるよう機能やユーザビリティを見直し、ハードウェア・ソフトウェア両面からバージョンアップ。画像の評価の点では経験豊富な臨床検査技師の協力を得て改良を進めた。これにより訪問診療や遠隔地診療、救急治療、Point of Careといった今後拡大が期待される医療分野での貢献を目指す。

既に一部機能の改良版を海外の展示会でも展示し注目を集めたが、特に新興国や医療途上国から問い合わせが多かったという。

また、従来の電子血圧計(オシロメトリック法)では間欠的な血圧測定しかできなかったのに対し、全周圧迫しないタイプの指先カフを使用して脈1拍毎の血圧が連続かつ長時間に測定できる血圧計を非観血で実現した。機器はモビリティに優れ、ワイヤレス通信によりタブレットと連携する。集中治療室(ICU)や手術中に血管に針を入れて行われる侵襲的な観血血圧測定、手術後や透析中の血圧モニタリングの新たな選択肢となるのに加えて、高血圧予防で注目されている家庭血圧の管理にも使える可能性がある。

さらに、マルチパラメータモバイル心電計は、一般的な検査に用いられる安静時検査用の12誘導心電図計を極小型化しさらに心音/脈波(心機図)・呼吸を同時測定可能。小型な特徴を活かすために従来手足に付けていたコードをなくし、胴体のみで測定可能な専用の電極を用意し、非拘束でタブレットへデータ転送が行える。緊急時や長時間の心電図モニタリングを高精度で実現することで、心臓疾患に対する医療への貢献を目指す。

将来的に同社では、心電図、心音、呼吸、血圧を同時に連続的に測定する循環器系の統合ソリューションも構想。さらに自社の超音波装置、他社のウェアラブル・生体センサ機器との連携にも対応することで医療情報を一括してクラウド上で管理するメディカルIoT統合ソリューションを視野に入れる(写真)。

同社は今後、コア技術、リファレンス機器、リファレンスソリューションを医療機器メーカーへ提供することを目指し、新規事業、技術・シーズ、サービス開発で医療機器メーカーや異業種企業、大学・研究機関との連携も模索している。

今回のMedtec Japanブースでは各種ソリューションを展示、デモブースを設置し、来場者に操作性や装着感を体験してもらう予定。

■ ブース番号:6700

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