ユニバーサルビューのオルソケラトロジーレンズ:イノベーション大賞一次審査通過

By: Medtec Japan 編集部

オルソケラトロジーとは、就寝時にコンタクトレンズを装用して、角膜表面の形状を変化させることで視力改善をはかる治療法。以前から欧米では行われていたが、同社では日本人の角膜形状に合ったオルソケラトロジーレンズを開発した。

(以下は応募資料より抜粋)


【製品の特長】

夜間の寝ている間、装用するため、酸素透過性の高いレンズで、かつ装用したまま瞼を閉じるため、安全面を考慮して、柔軟で強度をもつレンズという条件が必要となり、材質の選定から開始した。この課題を解決するため、「折り曲げても割れにくい」という東レ独自のハードレンズ素材に着目し、素材の提供を依頼し、角膜形状に着目したレンズ形状に加え、可変する矯正視力を考慮した度数設定により、装用感が良く、安全性も高い、さらに医療現場での処方交換によるストレスを軽減できる製品を実現した。

外形的な特徴としては黄色人種の角膜形状を考慮して、レンズのサジタルデプス(レンズの深さ)が浅く、かつオルソケラトロジーレンズとしては、素材の特性を活かして最も薄いレンズとなっている。

また、センタリングを向上させるためにレンズのエッジリフトを長く、かつ低く設計し、角膜に固着しにくい、より安全なレンズとしている。

【開発の背景】

以前から、就寝時にヒトの眼にコンタクトレンズを装用して角膜表面の形状を変化させることで、覚醒時は裸眼で過ごせるというオルソケラトロジー治療が欧米で実施されていた。このことに興味を持った医師は、海外から米国FDAの承認許可を取得したオルソケラトロジーレンズを個人輸入し、近視の患者さんあるいは乱視の患者さんの治療に使われていた。その後、日本のある企業がこのFDAの承認許可が得られているオルソケラトロジーレンズを日本に導入し、製造販売許可を取得し、販売が開始された。

しかし、このレンズは欧米人の突出した角膜形状に合わせたレンズであり、日本人の平坦な角膜の形状に合わず、眼にフィッティングさせるのに、何度もトライアンドエラーを繰り返す必要があるという問題を生じていた。このため、医師から日本人の角膜形状にあったオルソケラトロジーレンズの試作提案があり、医師とこの治療に特有な問題点を洗い出し、それを解決するために、レンズの材質、形状等の設計から開発を開始し、「折り曲げても割れにくい」という東レ独自のハードレンズ素材に着目し、その供給を得て、試作検討を繰り返し、製造販売許可を取得した。日本発の純国産オルソケラトロジーレンズである。

【会社概要】

眼科分野に特化した医療機器を中心とした開発型ベンチャー企業であり、医師のニーズを医師の協力下で具現化する事業を行っている。その成果として、日本人の眼にあった純国産のオルソケラトロジーレンズの設計、試作、非臨床試験の実施、さらに治験を経て、この製品の製造販売許可を取得。現在、東レ株式会社を通じて全国展開を行っている。この他に、医師の要望を受け、本製品を処方するためのコンタクトレンズ処方アシストプログラムを開発し、販売している。

このように様々な眼科医師のニーズを汲み上げて研究・開発を行っており、次の開発品目として世界初の度数を持たないピンホールコンタクトレンズの試作をNEDOの補助金等を得て行い、現在、慶応大学眼科学教室においてヒトへの臨床研究の段階にある。


 

カテゴリー: