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奈良精工の「ダブルガイド式腱鞘切開器」:イノベーション大賞一次審査通過

奈良精工の「ダブルガイド式腱鞘切開器」:イノベーション大賞一次審査通過

By: Medtec Japan 編集部

狭窄性腱鞘(ばね指)の手術を、従来より切開部位が小さく、超音波ガイドで行うことを可能にするのが、同社の「ダブルガイド式腱鞘切開器」だ。同社では、ばね指手術が自由診療のため高額な海外では本器具のメリットが大きいと考えており、積極的な海外展開を視野に入れる。

(以下は応募資料より抜粋)


【製品の特長】

狭窄性腱鞘(弾撥指)の手術ではこれまで、治療部位の腱鞘を切開するために手のひらを15~20mm切開しており、術後ガーゼが外せるまでに10日程度かかっていた。本器具を使う手術では、超音波ガイドによって治療部位を特定し、腱を保持している腱鞘を受ける器具とこの腱鞘を切開する器具を挿入する部位の2カ所切開し、超音波ガイド下で手術を行う。腱を傷つけることなく安全に手術ができ、切開部位は2mm程度。術後2、3日でガーゼを外せるようになる。現在、手根管用等の腱鞘切開器も開発中で、年内にも追加の製品販売を計画している。

【開発の背景】

従来の切開器具では、内視鏡を用いて切開部位を腱型の刃物で切開するものがあるが、腱を傷つけたり、医療事故につながったりするケースもある。それに対して、超音波画像を利用して切開部位を特定し、切開する腱鞘部位の下を受けて切開するため、腱を傷つけることのない手術を可能にする本器具を開発した。患者にやさしい低侵襲の手術を実現する。

また、同社の市場調査やJETROの報告によると、米国でのバネ指治療では約25~40万の治療費がかかる。同製品の海外価格ではより安価に治療を提供できる可能性があり、海外展開も視野に入れている。

【会社概要】

1968年に旧ミノルタカメラの子会社として設立。当初はカメラの光学機器部品を製造していたが、その後OA機器、医療機器、その他(電車部品、自動車関連部品、航空機部品等)の部品加工を手掛け、各事業の売上高25±5%を維持した営業展開を行う。2003年には、奈良精工株式会社として独立し、独自の経営展開を開始。最近では特に医療機器に力を入れ、3年後には医療機器の売上高を現在の2倍にする計画をもつ。2015年には、奈良県立医科大学との産学連携により、狭窄性腱鞘炎(弾撥指)の手術器具を開発。この器具の販売展開を国内外で検討しており、積極的に海外の医療機器展示会へも出展している。奈良県内で唯一第一種医療機器製造販売業を取得しており、最近では医療機器の設計開発を積極的に手掛け、自社のブランド品化に力を入れる。


 

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