「生体医歯工学共同利用・共同研究拠点」が始動、異分野融合を推進

By: Medtec Japan編集部

文部科学省のネットワーク型共同利用・共同研究拠点として新たに、東京医科歯科大学生体材料工学研究所、東京工業大学精密工学研究所(2016年4月より「未来産業技術研究所」に改称予定)、広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所、静岡大学電子工学研究所による「生体医歯工学共同利用・共同研究拠点」が認定された。

同拠点では「Medtec Japan(4月20日~22日 東京ビックサイトにて開催)」にてキックオフ会議を行う。その目的や狙いについて代表者の宮原裕二氏(東京医科歯科大学生体材料工学研究所 所長)に聞いた。

今回の認定をきっかけにこれまで個々の研究者レベルで行われた共同研究を拠点化しネットワークを拡げることで、異分野融合的研究の持続的な発展と医療への実用化を目指す。

中核機関となる東京医科歯科大学(以下、医科歯科大)は、生体材料と医用工学分野では生体材料工学研究所として国内唯一の独立した研究所を持ち、医学部や歯学部、難治疾患研究所との学内連携で医療現場の意見や評価を利用できる強みを生かしてきた。医療イノベーション推進センターを有し、生体材料、医療機器の製品化実績も豊富だ。

東京工業大学(以下、東工大)精密工学研究所では、マイクロ・ナノシステム、情報通信、知的情報処理、精密工学分野の技術を強みとする。医科歯科大との共同研究では体内植込み補助人工心臓の開発などの実績がある。

広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所は、大規模なクリーンルームを有するなどもともと半導体の研究施設としてスタートした利点を生かし、ナノデバイスの応用によって生体分析・診断技術などの開発を進めている。

静岡大学電子工学研究所では、浜松ホトニクスなどの地域の研究基盤を生かした画像技術、光計測技術などを強みとする。

同拠点では4校の上記の特色を生かし、各校が持っている共同研究のネットワークを活用すると同時に新たなネットワークを拡げることを目指す。

「学術創成と製品開発の2本柱」と宮原氏がいうように、具体的な製品化を視野に入れる。既に医科歯科大と東工大では手術支援ロボット開発のベンチャー、リバーフィールド株式会社を設立し、2015年8月には内視鏡ホルダーロボットを発売開始した実績もある。医療機器開発でネックになる認証や規制対応、市場化の際の市場規模や競合技術の分析など戦略的側面のサポートも十分にできる体制だという。

また、医工連携では医療者側と工学側の開発イメージが異なることを理解しておく必要があるが、同拠点では医療ニーズに応えるだけでなく「学術創成」の側面、つまり工学者が自らのテクノロジーを高め、結果として生命科学に貢献するという方向性も重視している。

拠点として「異分野融合」を強調する。「企業からの参加は大歓迎です。従来の医療機器メーカーはもちろん、医療機器参入の機運が高い電機メーカー、機械メーカー、化学メーカーの方々にぜひ参加していただきたい」と宮原氏。

4大学の研究者との共同研究テーマを決め、それをもとに応募する形で共同研究テーマの公募をはじめる。「Medtec Japan」でのキックオフ後の4月末日までを公募期間とする予定。

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