MEDTEC Online

スマート衣服のフィットネス以外の用途は?

スマート衣服のフィットネス以外の用途は?

スマート衣服(smart clothing)はこれまでフィットネスデータのトラッキング機能が注目されてきたが、臨床試験のデータ収集にとっても強力なツールになる。

By: Brian Buntz(オリジナルの英文記事はこちら

スマート衣服は今年のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)でもっともホットな技術の1つだった。この分野のパイオニアであるHexoskin社はCES 2016の“Wearable Tech Award”を受賞し、Stuff Magazine誌は同社の技術は従来のウェアラブル機器より優れているとした。また、同社はIndieGogoのクラウドファンディングの目標は12時間で達成されたと発表した。

一方で、同社のセンサー内蔵型スマートシャツの技術は臨床研究において強力なツールとなり、心臓病や呼吸器系疾患、睡眠障害やリハビリに関するデータを収集するために使える可能性がある。Hexoskinの技術では、心拍、呼吸、動作といった変数をモニターできる。

「私たちは2012年以来の研究に携わってきました」と同社CEOのPierrre-Alexandre Fournier氏はいう。「以前は臨床試験に参加すると、参加者の身体データは医療機関への受診時などに散発的に収集されていました。しかし、スマート衣服によってほぼ連続的なデータ収集が可能になります」。

「本当に新しいと思うのは、この技術を用いて長期的な心臓に関するデータが得られることです」とFournier氏。「植込み機器を使うこともできますが、臨床試験の募集のためだけに植込み機器を使いたくはないでしょう。ウェアラブルはより現実的です。Hexoskinは臨床レベルのデータを提供できるよう研究中です」。

スマート衣服によって、臨床試験中の患者が家にいる時でも薬剤の効果に関する情報を得ることができる。「これによって臨床試験からより多くのデータを得られるでしょうし、それによって調査対象となっているものの新たな用途を見つけられるかもしれません。また潜在的な副作用が見つかるかもしれません」(Fournier氏)。

同社の技術は最近、臨床試験のためのクラウド技術プロバイダーであるERT社からの支援を獲得した。Hexoskinの技術はボストンのERTのイノベーション・ラボに展示されることになる。「イノベーション・ラボによって、ERTの専門家と連携を行い、科学者が直面する壁を取り除き、デジタルヘルス技術を用いて臨床開発のプロセスを改善できるかもしれません」(Fournier氏)。

「臨床試験に関わる人々の多くが、従来の測定方法であるペンと紙をいまだに使っています」とFournier氏。「ERTのラボは製薬企業や医療機器メーカーに、臨床試験からより多くの価値を引き出す新しいツールを提供できるようになるでしょう」。

1月のCESにおいてHexoskinは、EndomondoやMyFitnessPal、その他のスマートウォッチやサイクリング・コンピューターのような機器にも接続できる新たなスマートシャツ用のBluetooth 4.1コネクタを発表した。このコネクタではバッテリー駆動時間が15時間から30時間に倍増する。

カテゴリー: