医療機器スタートアップにまだ希望はあるか?

医療機器に対するベンチャー資金の多くが干上がってきている。しかしそれは必ずしも悪いことではないと、サンノゼで開催されたBIOMEDeviceでのパネルディスカッションのメンバーは示唆している。

By: Brian Buntz(オリジナルの英文記事はこちら

医療機器分野には好機があふれている。

これが12月3日のシリコンバレーを拠点とする医療機器起業家のパネルディスカッションを聞いた際の印象だろう。パネリストの1人であるKathy Stecco医師はスタートアップ企業を創業し、ベンチャーキャピタルの援助なしに20倍の利益を得たと12月2日に話した。

「私はベンチャーキャピタルの経路から人々を遠ざけました。より自力で別の資金を探していくと、会社の長期的な成長にとってはよい結果になる傾向があります」とStecco氏はいう。彼女はSunnyvaleのAvantec Vascular社に買収されたスタートアップであるPanthera Medtechの共同創業者兼医務部長である。

自己資金のはぐれ起業家のチームによってコンサルタントのチームと連携すれば、多くの医療機器は開発できるとStecco氏はいう。「510(k)の機器であれば多くの場合自己資金でできます。Fry’s Electronicsに買い物に行ってプロトタイプを作り自分だけでテストができます。つまり何でも自分だけでできるのです。特に臨床試験が不要なら、510(k)は自分で取得できます。資金面で援助を受けるなら、自己金融か助成金を申請すればよいのです」(Stecco氏)。

EdgeOne Medicalの共同創業者であるJim McGough氏も自らが「スモールボールで資本効率的な医療機器開発」と呼ぶやり方のファンである。

「正しいチームと情報提供者を得て、プロトタイプを作り、履歴ファイルを設計することができれば、4、5年で5~10倍の利益でこれを売ることができます」とMcGough氏はいう。「でもこれは初心者用のやり方ではありません」。

他のパネリストも零細な医療機器スタートアップでも成功できることに賛成するが、伝統的な役員会を組織することが有用な可能性があるという人もいる。「投資家をチームメンバーに加えることは有用かもしれません」というのはSonesceneceとS.E.A. Medical SystemsのCEOであるMichael Weickert氏である。「必ずしも投資家を選べるわけではないですが、投資家にはチームに多くの価値をもたらしてくれる人もいます」。

「経営経験のある役員は本当に有用です」と賛成するのはRox MedicalのCEOであるRodney Brenneman氏だ。それでも、会社のニーズに親身になってくれるように役員会を構成しようとすることが重要である。「少なくともある程度の共感のある人々を見つけることです。なぜ誰かを解雇しないのかというようなことをいう役員は不要でしょう。彼らは価値はなさそうです」。

Pontis OrthopaedicsのCEOであるTom Ross氏は、医療機器スタートアップは技術が商品化までどの程度距離があるかに基づいてチームを構築することを勧めている。成熟した会社ではよりフルタイムの支援が必要になる。つまり、スタートアップ企業のビジネスの道筋が変われば、フルタイムのスタッフの何人かはコンサルタントに変更する必要がある状況になる。

ゲームのすべての段階で、常にサードパーティを探し、会社の成長に個人的に関心のある人々から客観的な洞察を見つけようとすることは有益である。投資家からのフィードバックはこの基準に当てはまらないのは明らかである。「役員会に参加するのは非常につらいものです」とStecco氏はいう。「異なる組織ができて争いに発展するかもしれませんし、論争になるかもしれません。多くのエゴが入ってくるからです」。

RoX Medical CEOのBrenneman氏はスタートアップは資金を求めて海外に行くことを推奨している。「現在中国から多くの資金が出てきています」と彼はいう。「制約はあるものの、大きな資金があります。また欧州から米国市場に流入するオフショア資金もあります。長期的に市販前承認(PMA)で発売できる機器であれば、このようなことを考慮してもよいでしょう」。

InCube Labsの知的財産部門シニア・ディレクターのJoel Harris氏によると、中国の資金を求めるのであれば中国の特許を取得するのがよい。「以前は人々は中国の特許システムを重視していませんでしたが、これはますます重要になってきています。中国は今や世界貿易機関(WTO)の一員です。中国のビジネスパートナーは中国で特許を得ておきたいと考えるようになっています」と彼はいう。「様々な外国の機関に申請を行う際には、非常に高額になる場合があることをご留意ください」。

Harris氏は、自力でビジネスを行う医療機器スタートアップでも知的財産の面に金を節約するのは避けるべきと勧める。「私は、自分の特許を自分で申請しようとして失敗する多くの発明家を見てきました」と彼はいう。「医療機器の知財弁護士と関係を築こうとすると、弁護士事務所が直接の報酬ではなく社内での地位を選ぶことがあります。不出来な申請ではじめてしまうと、書き直しをしなければならず多くの訴追サイクルを経験することになります。これによって1回のやり直しで5,000~10,000ドルかかる可能性があります」。

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