より正確・効率的な医療機器の管理システム:サトーのPJM RFID

By: Medtec Japan編集部

多くの医療機器や医薬品が日々納入される病院などの医療現場、あるいは複数の高価な部材の組み立てを行う医療機器メーカー、このような場面で多くの物品をどのように正確かつ効率的に管理できるだろうか。

日々納品・返品される多数の物品を検品するには、バーコードをスキャンする方法が一般的だが、非常に時間がかかる上、人為的ミスが発生することもある。また在庫の管理にあたって危険な薬物などは確実に安全な場所で保管する必要がある。

さらに、従来のRFIDでは金属や液体があると読み取りが難しくなり、ICタグが密接していると読み取りできない。

───このような病院や流通業者、医療機器メーカーの課題を解決するのが、サトーのPJM RFIDである。

サトーは同社が特許技術を持つPJM RFIDによって、ICタグの印刷からリーダー、管理ソフトウェアを含むトータルなシステムを提供する。

・高速・高精度な一括読み取り

例えば、本システム用のICタグを貼付した物品をトンネルリーダーに通すとあっという間に読み込みが完了する。

・混載・積層状態でも読み取り可能

多数の物品はバラバラな方向にケースに入れられていても、密接していても一括読み取りが可能だ。トンネルリーダーを通すと600枚のタグが約1秒で読み取り完了となる。

 
混載状態(左)でもPJMトンネルリーダーに通すと約1秒で読み取り完了

・金属・液体の影響を受けない

また液体が入った容器にICタグが貼られていても、金属の入った箱にICタグが貼ってあっても、一括読み取りが可能。

         
液体に貼付してある状態(左)金属部品が入っている箱に貼付してある状態(右)

PJM RFIDは今ではオーストラリアの多くの病院で採用されているが、最初はある医療機器メーカーの社内でのみ利用されていた。それが一部の病院チェーンで採用されたことをきっかけに、病院側のニーズで医療機器メーカーでも導入されるようになり、オーストラリア国内に普及していったという。

・PJMスマートキャビネット「キャビレオTM

同社ではPJM RFIDを採用したスマートキャビネット「キャビレオTM」も開発した。RFIDによる確実な庫内管理・使用期限管理、社員IDと組み合わせた「誰が」「いつ」「何を」行ったかの記録、生体認証への対応、ソフトウェアの対応次第で機能拡張・追加に柔軟に対応できる点が特長である。

例えば、病院チェーンがある医薬品や医療機器をキャビネットとともに導入し、製薬・医療機器メーカーと卸業者も共有すれば、流通経路を通じて同一のシステムで一括した物品の管理が可能になる。

「キャビレオTM」はPJM RFIDシステム活用の一例である。現在、同社ではPJM RFIDの特定の利用にこだわらず、ユーザーや関連業界から意見を聞き、新しいニーズや活用のアイデアの発掘・開拓を心掛けている。

サトーグループは古くはハンドラベラーの発明、熱転写バーコードプリンタの開発など、イノベーション先行で流通システムの裏舞台で独自の存在感を確立してきた。医療分野にも進出し、薬局のシステム、患者の取り違え防止のリストバンド等の製品開発を行っている。

RFIDなどのラベリングと自動認識技術は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)分野とともに拡大が見込まれるが、特に正確性や情報の信頼性に高いニーズがあり、FDA-UDIなど法規制(ラベリング)の変化への対応も求められる医療分野での成長が予想される。

■ サトーホールディングス(RFID事業):

http://www.sato.co.jp/solution/rfid.html

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