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Googleが糖尿病関連事業を強化

Googleが糖尿病関連事業を強化

糖尿病関連企業との連携が増加していることから、Googleの糖尿病治療に関する技術への関心が明らかになりつつある。

By: Brian Buntz

最近、Googleはアルコンのレンズを利用して血糖値検知が可能なコンタクトレンズを発表した。その後、GoogleはDexComや、医療機器市場にも乗り出した製薬メーカーのサノフィとの連携を発表した。

その数週間前には、Googleは新しくライフサイエンス部門の管理のためのホールディング会社であるAlphabetの設立を発表している。しかし、その以前よりGoogleは免疫学や神経学の専門家、ナノ粒子エンジニアを採用し、ライフサイエンス分野の拡充をはかっていた。

Googleの発表によると、現在1型糖尿病患者の半数ほどしか血糖目標値を達成できていないが、Google独自の研究とサノフィとの連携によって自己血糖測定がより容易になる。

Googleがカギになると考えているのはセンサー、ウェアラブル端末、分析ツールに関する技術である。

1型糖尿病患者で、Stanford Medicine Xの理事であるChris Snider氏はいう。「Googleは“データ”と同義だと思います。適切な糖尿病管理のカギは、血糖値、栄養学、運動の量と持続時間といったデータの管理なのです。Googleが血糖のモニタリングが可能なコンタクトレンズを発表したということは、Googleが世界的なヘルスケア分野で重要な役割を担うということを示しています」。

Googleによる糖尿病関連事業は、自動運転の自動車開発や関連企業Calicoによる老化対策のようなAlphabet以前の実験的な事業とも連携が考えられる分野である。「どれが成功するにせよ、Googleのデータ重視の結果は、患者、支援者、製薬企業など関連する人々の注目に値します」とSnider氏はいう。「Googleの目標は、“GoogleにおかげでA1cが10%下がった”“合併症の発生率が下がった”というような見出しを記事にすることなのです」。

発表のなかでGoogleは慢性疾患の治療が大きな焦点であることを以下のように示唆している。「アルコンとの提携によるコンタクトレンズや心臓センサー、Dexcomとの提携による持続血糖測定モニターなどの分野での進歩を促進するようなセンサーやデジタルツールの開発を行っています。これが我々が糖尿病に注目した理由です」。

最近の糖尿病関連技術には、一般消費者向け技術と医療機器分野の境界をなくすような志向がある。これによってGoogleは、自らが培ったデータ管理の専門性を活用することができる。「糖尿病関連の機器はUSBで充電ができ、ウェブやクラウドベースの管理プラットフォームにデータをアップロードできます」とSniderはいう。「GoogleのパートナーであるDexcomは糖尿病患者のデータをモバイルに飛ばしたり、(アクセスが許可されれば)他人がリモートでモニターできるようにクラウドに飛ばしたりすることができるG5 センサーを発表しました。テクノロジー企業として、FDAに承認された(Dexcom)、あるいはFDAに許可された(Nightscout)手段でデータの収集と共有を促進することはGoogleにとって理にかなった動きです」。

もう1つの要因は、糖尿病患者が急増していることである。2010年のCDCの発表によると、2020年には米国民の半数が糖尿病か前糖尿病のリスクのある状態になるであろう。「純粋にビジネスの観点からも糖尿病は非常に大きなチャンスなのです」とSnider氏はいう。

サノフィにとっても糖尿病は重点分野で、売上の約20%が糖尿病関連のものである。Googleによると、例えばなぜある患者の血糖が数日間連続して高い状態なのかを医師が理解するのを助け、どのように効果的に特定の治療を行うか具体的な情報を提供するための技術を開発するためにサノフィとの連携が有効である。

一方で、Snider氏はこのようなハイテク医療を糖尿病患者のごく少数しか享受できないことを懸念している。「こうした技術進歩は、糖尿病患者の1%にしか利用できないでしょう。今後期待するのは、Googleが多様な社会経済的背景をもつ患者さんにアプローチし、予防手段によっても人々に利益をもたらすことです」。

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