FDAは市販後の監視を十分に行っているか?

エール大学による新たな研究によって、高リスクの医療機器についてFDA承認の3~5年後に市販後調査がわずかしか行われていないことがわかった。

by Nancy Crotti

最近、ロイターやニューヨーク・タイムズなどの主要なマスコミは、安全性と効果を証明するたった1回の研究によって多くの高リスク医療機器がFDAの承認を得ている事実を指摘した。しかし、Joseph Ross氏(エール大学)によると、このような指摘は新しいものではない。彼が筆頭著者となったFDA承認に関する研究が最近JAMA(Journal of the American Medical Association)に掲載された。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26262798

Ross氏が指摘するのは、承認された高リスク医療機器に対するFDAの市販後フォローアップがいかに少ないかである。

Ross氏の研究はFDAを非難するものではない。Ross氏によると、FDAは法に従っているのみであり、この7月に下院で可決された“21世紀の治療法(21st Century Cures Act)”が上院で可決されれば、より公的な規制は少なくなるだろう。この法案は医療機器と医薬品の販売を迅速化することが狙いであり、医学研究に5年間で8.75億ドルを支出するものである。

FDAは医療機器が使用される全期間にわたって製品を評価することを強調しており、「承認の3~5年後の調査が非常に少ない」ことは研究チームが予期しないことだった。調査によると、2010~2011年にはFDAは28の高リスク医療機器のうち26を承認したが、それは「1回の市販前調査に基づいていた」。10の機器が少なくとも1回はリコールを受け、1つはクラスⅠのリコールであり、1つは自主的に回収された。46%以上の機器は市販後調査が3回以下しか行われていなかった。FDAは市販後調査を要求しているが、それは「小規模で、遅れぎみであり、一般化されていない」。さらに、2005~2011年に行われた市販後調査の4分の1しか調査が完了していない。

Ross氏は、機器についての未解決の臨床的課題を解決するのに必要な、「もっとも負担が少ない」市販後のデータを要求する法律によってFDAは無力化されていると考えている。しかも、義務付けられた市販後調査を行わなかったメーカーに対する罰則はない。

「制度によって臨床従事者や患者が利用できる情報の質を高めるために、他の方法が必要です」Ross氏はいう。「人々がデータに基づいて決定できるという点で、新たな法が成立する前に私の論文が発表されてよかった」。

カテゴリー: