アムテックの「頸椎椎弓形成術用インプラント」:MEDTECイノベーション大賞一次審査通過

必ずしも日本人の体型骨格に適していない輸入品が不自由しながら使用されることも多い中で、日本人に適した機器を開発し、治験を必要とする改良医療機器という高度な目標を達成し実用化させた点が評価された。

【製品概要】頸椎椎弓形成術に用いるインプラント「Laminoplasty Basket」

株式会社アムテックのLaminoplasty Basketは、頸椎椎弓形成術に用いるインプラント。頸椎椎弓形成術は日本の脊椎外科医によって考案された手術手技で、日本では非常に多く行われている代表的な脊椎手術である。従来、日本では主にセラミック製のスペーサーが使用されており、チタン製のインプラントは存在しなかった。Laminoplasty Basketはセラミック製のスペーサーにない優位性のある特徴が主に二つある。一つは、バスケット状の3次元構造の内部に骨を移植することで、骨と骨を支えるだけでなく脊椎再建に重要な新たな骨を形成できること。もう一つは、糸で固定していたセラミック製スペーサーと違い、スクリューで固定することで安全で容易な操作で強固な固定が得られるようになった。

【開発の経緯】

脊髄は背骨により保護されているが、老化に伴う骨や靭帯の変形により脊髄が圧迫されてさまざまな症状が発生する。そこで椎弓という骨の部分を扉のように開いて固定することでその圧迫を取り除く手術が椎弓形成術だ。現在、開いた骨が元に戻らないよう、セラミック製のスペーサーを糸で固定する手術が広く普及している。1970年代より主にこのスペーサーが使用されており、金属製のインプラントは存在しなかった。

しかしながら、近年、薬事法上認められていなかったが、一部の医師の間で操作性の良さから頭蓋固定用プレートとスクリューを用いた手技が行われていたことから、複数の日本の脊椎外科医で開発グループを組み、従来のスペーサーにない新しさを持つ頚椎椎弓形成術用のインプラントの開発を開始した。

操作性の良さと新たな付加価値のため、開いた骨の隙間に新たな骨を形成するために骨移植が可能なバスケット構造とし、そのバスケット構造を用いたことで骨癒合以外にも、力学的にも優れた特性を示すことが実験により証明された。

新機能を持つことで、開発から薬事承認取得までに8年余りがかかりましたが、保険適用では他にない新規の区分を認められ、一足先に発売した海外のチタンインプラントにはない付加価値を認めらた。

【企業概要】

米国の脊椎外科製品専門メーカーの日本法人として発足した創設メンバーが、米本社の買収に伴い設立したのが株式会社アムテックだ。設立の経緯からも、商社的な組織から自社製品を開発できる組織への脱皮を目指してきた。現在は脊椎固定材料として、日本の脊椎外科医のご要望を反映したm-cageシリーズを主力製品としつつ、医療器材用のRUHOF酵素洗浄剤等の販売にも力を入れている。

第二次審査は、MEDTEC JAPAN 2015開催初日(4月22日水曜日)に、MEDTEC会場で一次審査を通過した各企業が約10分間のプレゼンテーションをおこない、その場で審査員が審査を行い、午後4時頃に結果発表・表彰式を行う予定となっている。


株式会社アムテック

http://www.ammtec.co.jp/

 

 

 

 

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