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アニモの睡眠時無呼吸症候群スクリーニング:イノベーション大賞一次審査通過

アニモの睡眠時無呼吸症候群スクリーニング:イノベーション大賞一次審査通過

スマートヘルスの分野で、健康者と要治療対象者の間をつなぐ、医療上健康管理上意味がある取り組みとして評価された。

【製品概要】「ZooZii(いびきチェックソフトウェア) 睡眠時無呼吸症候群スクリーニング

高齢化社会の到来や医療の高度化・国際化などに伴い、昨今、病気を発病してから治すのではなく、発病する前の段階で予兆を検知し、予防面で健康の維持・増進を図るヘルスケア分野の社会的重要性が増していると言われている。株式会社アニモは、設立以来、音声・音響に関する製品やサービスを開発してきたノウハウを活かし、「いびき」の状態を簡易にスクリーニングするアプリケーションソフト「ZooZii」を開発した。

「いびき」と深い相関関係がある「睡眠時無呼吸症候群」(Sleep Apnea Syndrome:SAS)の予兆を可視化することにより、SASが原因で発症する可能性が高い生活習慣病(高血圧、不整脈、脳血管障害、糖尿病等)を早期に発見するきっかけとし、健康な生活を確保することに結びつけるソフトだ。

この「ZooZii」は、睡眠中の音をスマートフォンを使って3時間録音し、“いびき”の部分だけを分離抽出し、その状態を分析・記録し、顧客に分析結果を回線経由でフィードバックするクラウド型サービス。潜在的な睡眠時無呼吸症候群の患者数は国内で200万人以上と推測されているが、実際に治療を受けた患者数は2~3万人程度と言われている。従来の検査方法には睡眠ポリソムノグラフィ検査やアプノモニター検査等があるが、患者は一日入院あるいは機器の貸出を受けねばならず(時間と費用がかかる:1回約25,000円)、これまで自分の「いびき」について簡易に知ることのできる方法はなかった。

現在サービス中のNTT ドコモでは、月額210円で提供している。日々の体調や生活状況なども合わせて記録できるようになっており、健康状態や飲酒などの生活習慣といびきの関係も把握でき、睡眠の質のチェックのみならず、自身の体調管理に役立てることが可能だ。

対象顧客は女性を含め幅広いが、車を運転する人全員、特に職業運転手(TAXI、宅配業者等)の昼間の耐え難い眠気の予兆の発見は、本人並びに周りの人の安全に大きく寄与すると期待される。中大型機械(クレーン、ブルドーザー)等の操作面でも労災対策として注目されている。これに関しては、平成25年11月30日の日本職業災害医学会にも学会発表している

海外においては、JETROの要請によりドバイでのARAB HEALTH 2013(世界で2番目に大きい健康医療機器展示会)にも出展し、ハードとしての健康医療機器でない唯一のソフト製品として日本コーナーで展示、デモを実施した。今後は海外にも拡販も視野に入れており、現在、東南アジア、中東欧米向けに仕様を準備中だ。

<機能の特徴>

a.非接触タイプのチェック方式

スマートフォンを使って録音するだけで「いびき」の有無や状態をセルフチェック。

b.寝始めの音を分析

「いびき」は寝始めに出やすいといわれている。本サービスではユーザーが就寝時に録音を開始し、そこから3時間の音を録音します。録音時間の3時間は、ノンレム睡眠~レム睡眠の周期が90分であり、その2周期分で必要最低限のデータ収集が可能であること、ならびにスマートフォンのバッテリー消費量を考慮して設定。また、独自開発の音響分析技術により、エアコンなど室内の音や近所を通りかかった自動車の騒音等があっても「いびき」のみを正しく検出することができる。

c.特徴的な「いびき」区間を表示・試聴

検出した「いびき」区間のうち、特徴的な区間を表示。その区間の音を再生して確認することができる。

d.日々の体調の記録機能

「いびき」をチェックする日の運動量や、精神的疲労、就寝前の飲酒の有無などを記録できる。

e.クラウドによる提供メリット

  ユーザメリット: 最新の方式を常に利用可能 開発者メリット: データ蓄積により方式の改良に活用可能

f.日々の変化をチェック

従来検査の場合、体調や機器の装着状況によって一度の検査でいびきを検出できない場合がある。本アプリケーションは日々、睡眠時に録音することで変化を把握することができる。技術的なポイントとしては①いびきの分析技術(特許出願中:特願2011-252826)②いびきの分析技術は、「いびき音の検出」と「いびきの中断の検出」とからなる。③いびき音の検出2秒から6秒(睡眠時の呼吸スピード)の周期の音響的繰り返し現象をいびき音として検出。

具体的には、波形包絡線の遅延が2秒から6秒の自己相関値の最大値が0.4以上の場合に、いびき音として検出する。いびきの中断の検出 上記で検出されたいびき音に挟まれる10秒以上の無音をいびきの中断として検出する。いびきの中断の区間は無呼吸である可能性が高い区間である。

【企業概要】

株式会社アニモは富士通株式会社のベンチャー第一号企業として設立。音・音声に関する要素技術の自社開発、および音声ソリューションやサービスの企画・開発・販売を行っている、音・音声専門の会社だ。提供サービス分野は以下の通り。

組込・クラウド・産業分野:音声合成・音声認証・音声信号処理などのミドルウェアを活用し、社会生活から災害時・緊急時まで幅広いシーンで活用される音声ソリューション・音声サービスを提供している。

コールセンター分野:音声が持つ言語的側面・非言語的側面に着目した自社開発の音声・音響分析技術をベースに、通話録音・音声検索・音声分析の領域で、コールセンターの効率的な運営・サービスレベル向上に役立つソリューションを提供している。

医療・福祉分野:大学病院や研究機関と連携し、音声を可視化するソフトや発声に障碍を持たれた方のリハビリソフト・会話を支援するソフト等を開発・提供している。医療福祉分野の専門家と基礎的な研究開発を行い、常に音声と医療福祉の関わりを追求している。

第二次審査は、MEDTEC JAPAN 2015開催初日(4月22日水曜日)に、MEDTEC会場で一次審査を通過した各企業が約10分間のプレゼンテーションをおこない、その場で審査員が審査を行い、午後4時頃に結果発表・表彰式を行う予定となっている。


株式会社アニモ

www.animo.co.jp

 

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