国循センター、革新的医療機器開発へ本格始動

国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)は、日本発の革新的な医薬品・医療機器を創出するために今年度から開始された厚生労働省の「早期・探索的臨床試験拠点整備事業」に選定されたことを受け、脳や心臓血管疾患分野の医療機器の開発を本格的に開始する。

国循は、医療機器の研究成果を最適な形で早期に製品化するために、研究所・研究開発基盤センター・病院が三位一体となった「“早期・探索的臨床試験”コンソーシアム」を形成し開発活動を推進するという。

 

医師主導治験を実施予定の医療機器は以下の2つ。

1)動圧軸受型超小型遠心ポンプ補助循環システム

一時的に機器による補助循環を必要とする状態に陥った重症心不全患者に、植込型補助心臓を半永久的に装着する必要があるかどうかを検討する期間(2 週間から1ヶ月程度)使用可能な機器は、存在していない。本施設では、超小型の遠心血液ポンプと迅速に装着可能な左室脱血用カニューレから なるシステムを開発。この機器が実用化されると、状態の安定していない重症心不全患者に対して、早期に状態を安定化させ、かつ、補助人工心臓装着 の必要性を含めた治療方針決定を確実に行なえるようになると予想される。平成24年度から医師主導治験の実施準備を開始する予定。

 

2)薬剤コーティングポリウレタン多孔化薄膜カバードステント(頭蓋内治療用自己拡張型NiTi製、心血管ならびに頭蓋内治療用バルーン拡張型CoCr製)

現在のクリッピング手術やコイル塞栓術では治療困難な症例を含む内頚動脈サイフォン部までの動脈瘤および椎骨/脳底動脈領域の脳動脈瘤の閉塞治療目的に開発されたステントだが、その性質から冠動脈ステントとしての使用も期待されている。カバーに微細な穴があるため、ステントを留置する血管から細い側枝が出ていても血流が保たれ、また非常に柔軟で操作性に優れている。平成25年度から医師主導治験の実施準備を開始する予定。

 

臨床試験拠点は日本発の医薬品、医療機器の創出を目的に全国で以下の5カ所を選定。他の4選定機関は、医薬品を中心に開発予定という。

・  国立循環器病研究センター (医療機器/脳・心血管分野)

・    国立がん研究センター東病院 (医薬品/がん分野)

・    大阪大学医学部附属病院 (医薬品/脳・心血管分野)

・    東京大学医学部附属病院 (医薬品/精神・神経分野)

・    慶應義塾大学医学部 (医薬品/免疫難病分野)

 

Miki Anzai

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