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イタリア北部の地震により医療機器産業が打撃

先月20日にイタリア北部のボローニャ近郊で発生したマグニチュード(M)6.0の地震とその後断続的に続いている余震の影響が同国の医療機器産業に影響を与えている。20日の地震では7名の死者・50名の負傷者が出て、地域一帯の歴史的建造物など古い建物が倒壊し、約6000人が家を失った。余震が頻発した後の5月29日にはM5.8の地震が100キロ西のパルマ地方を直撃し、17名が死亡、350名が負傷し、あらたに9000人が家を失った。

被害を受けたモデナ県ミランドラ市周辺はイタリアの医療機器メーカーの約90%が集中する産地として有名で、「安全性の面からも事業運営が難しい状態」と医療機器の試作品などの設計を手がけるニクソン社のPaolo Galavottiジェネラルマネージャーは語る。

Galavotti氏のオフィスや実験室ともに5月20日(日)の最初の地震で大きなダメージを受けたという。「ミランドラ地方のバイオメディカル分野にのってはとてつもない被害」となったと嘆く。

Galavotti氏によると現在7〜8割の工場が稼働を停止しており、約3500名の医療機器メーカーに勤める従業員が自宅待機という状況だという。最初の地震は日曜日に発生したために人命への被害は限定的だったものの、第2回目の大地震は平日の火曜日の午前9時前後だったということもあり、被害が拡大したという。ミランドラ地域は地震が置きにくい地域として知られていた。今回と同規模の地震はミランドラから60km離れたフェラーラ地方で400年前に発生しているが、2008年には地震の発生率が低い地域と認定されたばかりだった。

今回の地震は9月26-27日にモデナで開催予定のMEDTEC Italyにも影響を与えそうだ。モデナ地域そのものは地震による影響は軽微だったものの、ミランドラに拠点を持つ多くの企業がビジネス再稼働に注力する必要に迫られているからだ。「9月のMEDTECに全企業が予定通り参加できれば、ビジネスが正常に戻ったことを印象づけられるので、開催に期待している」とGalavotti氏。

 

フランクフルト支局Yvonne Klöpping