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欧州委員会、英政府、オープンアクセス出版を支持

 

研究論文のオープン・アクセス化を支持する学者を中心に、医薬・生理・科学・数学・工学の先端的な学術雑誌を出版するエルゼビア社(本社、オランダ)への論文寄稿・査読・編集ボイコット運動が「学会の春」だ。

今年の初めにフィールズ賞受賞数学者ウィリアム・ティモシー・ガワーズ氏が自身のブログにエルゼビア社に寄稿しない理由を公開したのが発端。これを受けて『The Cost of Knowledge』という署名サイトが立ち上がると、ボイコットが一気に拡大し、夏に突入した現在も12,000を越える学者がボイコットを続けている。ボイコットの主な理由は、高価な雑誌の値段や、抱き合わせなどの販売方法。

今週月曜日に、英国政府は、公的資金助成を受けた研究についてはオンラインで自由に閲覧できるようにするとう方針を打ち出し、その翌日には欧州委員会も、研究とイノベーションのための将来的な欧州連合(EU)の800億ユーロ規模の資金助成プログラム「ホライゾン2020(Horizon 2020)」の研究について同様の措置をとると発表。

欧州委員会の発表についてはまだ方針の段階だが、もしこのオープンアクセス化のプログラムが立ち上がれば、論文出版料に資金援助する可能性も出てくるという。多くの論文審査のある専門誌(peer-reviewed journals)は、論文読者に対して課金をしないかわりに、採択した論文の著者に対して出版料をチャージしている。今後、アクセス料を徴求している従来型の専門誌に研究成果の発表を希望する研究者も、発表から6ヶ月以内にオープン・アクセス・レポジトリに論文を公開する必要が出てきそうだ。