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島津製作所、高精度で低負担な乳房専用PET装置の改良モデルを発売

島津製作所、高精度で低負担な乳房専用PET装置の改良モデルを発売

島津製作所は、検査にともなう負担が少なく、精度の高い乳がん検査を支援する乳房専用PET装置「Elmammo Avant Class(エルマンモ アヴァン クラス)」を9月4日に発売した。

By:Medtec Japan編集部

乳房専用PET装置「Elmammo Avant Class」(左)と検査時のイメージ(右)

本製品は同社が2014年にNEDOによる委託業務の成果をもとに製品化した乳房専用PET装置「Elmammo」の後継機。被検者は装置の上でうつ伏せになり、検出器ホールに片側ずつ乳房を入れるだけで検査を受けられるので、マンモグラフィ検査のような乳房の圧迫による痛みはない。また、全身PET検査では取得が難しい診断情報が得られるため、乳がん診療における有用性の広がりも期待される。

同社が9月4日に品川で開催した記者発表ではElmammoの特長と今回の改良点が紹介された。X線マンモグラフィでは、乳房を圧迫し薄く平らにする必要があり、画像は2次元(平面)画像となるのに対し、Elmammoでは乳房圧迫は不要で、3次元(立体)画像となる。リング状検出器を近接配置したことにより高感度、世界最小クラスの検出器素子を搭載したことにより高解像度を実現。全身用PETに比べ約2倍の解像度で1.6mmを分別できる。

乳房専用PET検査は2013年7月に保険適用となり、全身用PET、PET/CT、PET/MRIに併せて同日に検査を行った場合に限り保険給付を得られる。Elmammoは現時点で全国10施設に納入されている。

これまで全身用PET/CT、超音波検査では検出できなかった病変を検出できた、マンモグラフィでは検出が難しい高濃度乳房でも病変を検出できたといったケースが報告されている。

今回、撮像体位や体型により胸壁に近い部分が撮像視野から外れることがあること、検査中に首の負担があること、専用機としてのコストパフォーマンスという医療施設からあげられた課題を受け、それらを解決する改良を実施。これにより数年内には国内の全都道府県での導入を目指していくという。

● Elmammo Avant Classの特長

1. 被検者の負担が少ない快適な検査
検出器ホールに片側ずつ乳房を入れ、片胸5分~7分、ポジショニングを含めて15分前後で両胸の検査が完了する。乳房を圧迫しないので検査にともなう痛みはない。また、被検者がうつ伏せの姿勢をとりやすいよう顔を乗せる部分のくぼみをさらに深くしたことで、首への負担が少ない楽な姿勢で検査を受けられる。

2. ブラインドエリアを縮小するとともに検出視野全体を最適化
従来の「Elmammo」よりも検出器を上部に配置したことに加え、検出器ホール周辺形状の見直しや薄型クッションの採用などを通じ、寝台上面と検出器間の距離を18mm短縮。検出器ホール深くに胸を入れやすくしたことで、胸壁部分のブラインドエリアを縮小した。また、これまでの症例を精査し、検出器構造についても最適化した。

3. データ収集・処理コンピュータの統合
これまで独立していたデータ収集用コンピュータとデータ処理コンピュータを統合し、省スペースな1コンソール化を実現。また、操作性を向上させるためにユーザー・インターフェースを刷新し、ネットワーク・セキュリティの強化も図った。

以上の改良を通じ、全体として導入コストの低減を実現した。

名称 乳房専用PET装置「Elmammo Avant Class(エルマンモ アヴァン クラス)」
価格 3億5千万円~(税別、システム構成により異なる)

【製造販売承認番号】(医療用)

22600BZX00008000 核医学診断用ポジトロンCT装置[乳房専用PET装置 Elmammo]
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