浜松ホトニクス、距離情報と形状認識が可能な測距イメージセンサ開発

浜松ホトニクス株式会社は、画素ごとに集積された高速電荷転送機能により、飛行時間法(TOF)によるリアルタイムで高精度な距離計測を実現するリニアタイプと3D距離画像カメラ用のエリアタイプの測距イメージセンサを開発しました。2月1日から、国内外の各種センサ機器メーカーにサンプル出荷を開始する。


本製品は、近赤外線LEDなどのパルス光源と信号処理回路を組み合わせて、飛行時間法(TOF)を用いた3D距離画像カメラなど光学式距離計測システムへの使用を目的とした受光素子。高精度な距離計測を実現するために、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)の半導体製造プロセスにより “高速電荷転送機能”を画素ごとに集積し、距離計測に必要な信号を各画素同時にリアルタイムで得らる。

用途に応じて、リニアタイプ(S11961-01CR)256画素、エリアタイプ(S11962-01CR)64画素×64画素、(S11963-01CR)160画素×120画素の3タイプと、製品開発を容易にする評価キットを用意しました。また、顧客の仕様に合わせたカスタム対応も可能。

本製品は、太陽光などの背景光による影響を低減する飽和対策機能を内蔵し、昼夜、屋内外を問わず安定使用が可能です。また、リニアタイプとエリアタイプのS11963-01CRには、非破壊読出し機能により、近距離から遠距離まで広いダイナミックレンジが得られる。
 
<検出原理と利点>

飛行時間法(TOF)の仕組みは、本製品に近接したLEDなどから照射された光が対象物に反射して、本製品に戻るまでの遅れ時間を計測して、光の速度と遅れ時間から対象物までの距離を測定するもの。
 
検出原理は、LEDのパルス発光に同期させ、画素ごとにゲート電極を動作して、遅れ時間(光の位相差)に相当する電荷量を高速転送して2つの異なる位相 データを出力する。その位相データを外部の信号処理回路で演算して、画素ごとに距離をリアルタイムで算出し、対象物体を立体面で計測すると同時に3D距離画像イメージを取得する。
 

任意に設定した撮像空間から、以下の複数の情報をリアルタイムで計測が可能だ。

・対象物までの奥行きや高さ、幅、形状
・遠近の位置関係から移動方向や相対スピードの推定
・対象物を立体的な距離情報で把握するため、背景の色やコントラストに関係なく識別
・近赤外線を光源に用いれば、背景光の明暗による影響を受けず安定して検出

<各タイプの概要>

■リニアタイプ(S11961-01CR)
素子を1列に並べたリニアタイプ
長尺な有効画素数 256画素(総画素数272画素)、画素ピッチ 20μm, 画素高さ50μm
画素アレイ部、サンプルホールド回路、水平シフトレジスタにより構成
非破壊読出し機能により、高ダイナミックレンジで低ノイズ

■エリアタイプ(S11962-01CR)
3D距離画像カメラを構成する受光素子
有効画素数 64×64画素 (総画素数 72×72画素)、画素サイズ 40μm×40μm
画素アレイ部、カラムCDS回路、水平シフトレジスタ、垂直シフトレジスタ、タイミング回路により構成
<応用例>
・産業、介護、医療分野などで、ロボットが人や障害物を高度に認識して動作


■エリアタイプ(S11963-01CR)
有効画素数 160×120画素(総画素数 168×128画素)、画素サイズ 30μm×30μm
画素アレイ部、カラムゲインアンプ、水平シフトレジスタ、垂直シフトレジスタ、タイミング回路により構成
カラムゲインアンプにより、ノイズの影響を低減し距離精度を向上
非破壊読出し機能 により、高ダイナミックレンジで低ノイズ
<応用例>
・11962-01CRに比べ、より高解像度を要する用途向け

浜松ホトニクス株式会社

静岡県浜松市

http://jp.hamamatsu.com

カテゴリー: