光ファイバの洗浄時にすべきこと、すべきでないこと

光ファイバシステムには細かい保守手順があるため、光ファイバを扱うスタッフ全員が末端端面の適切な取り扱いとクリーニング法を正しく知るための教育とトレーニングを受けていることが重要である。検査用顕微鏡を使わなければ端面を見ることはできないため、光ファイバのクリーニング・プロセスはあまり直感的ではない。スタッフ全員が光ファイバクリーニング専用に設計された正しい製品を正確に使用していることを確約する必要がある。次に示す光ファイバのクリーニングに関するすべきこととすべきでないことのリストは、スタッフの教育とトレーニング手順に役立つだろう。検査、クリーニング、検査を常に頭に入れておく必要がある。

By: Jay Tourigny, MicroCare

検査

  • レーザーが投入された光ファイバの末端を肉眼で直接見てはならず、直接光線または散乱光線に皮膚を暴露しないこと。光ファイバで使用されるレーザーおよびLED光源のほとんどは近赤外線および赤外線波長で運用される。目には見えないが、角膜、網膜、皮膚のやけどといった重大な傷害を引き起こすことがある。光ファイバの端面検査向けに安全に設計された設備でのみ末端を見ること。安全を念頭に置き、常にすべての末端をレーザーが投入されているかのように扱うこと。
  • 各種汚染物質がどのように見えるかを学習すること。光ファイバの末端を適切にクリーニングするために、どの汚染物質を処理しているのかを知ることが重要である。
  • 徹底した検査を行い、端面上の汚染物質の種類を知ること。1つの粒子であったり、埃、油分、塩分などの組み合わせであったりする場合がある。最初にどの汚染物質を処理するのかを把握しておくと、適切に汚染源を排除し、クリーニング回数を減らすことができる。
  • 汚染物質および器具末端に対してどのクリーニング法が適切であるかを判断する。拭き取り布、綿棒、またはクリーニング液が必要か。効果的なクリーニング手順の実行に必要なものは何かを知ること。一般的に使用されるコネクタの手入れに必要なものすべてが含まれている、すぐに使える光ファイバクリーニングキットの購入を検討すること。

 

クリーニング

  • 末端のクリーニング前に手に保湿剤やローションをつけないこと。これは汚染物質を増やし、クリーニング用の拭き取り布や綿棒に油分が付着して、きれいにしようとしている端面に汚染を引き起こす可能性がある。
  • 光ファイバの端面を上着やその他衣服で拭かないこと。これは適切なクリーニング法ではなく、端面が拭き取る前よりも汚れるだけである。
  • 拭き取り布や綿棒を扱うときに手袋をしないこと。手袋をすることで皮膚の油分からクリーニング材を保護できると考えるかもしれないが、実際には付着する粒子が増えてしまう。手袋は、衣服と同じように、微細な汚染物質が付着している。コネクタのクリーニング前に手を洗うことが最善である。
  • 光ファイバコネクタとクリーニング用品を扱う前にしっかりと手を洗うこと。きれいな手はクリーニング手順で汚染を引き起こす埃や油分の付着を生じにくい。
  • 使用後の拭き取り布や綿棒を廃棄すること。これによりクリーニング材が取り除いた汚染物質が端面に再び付着することを防止できる。

 

検査

  • 再度使用する前に末端の端面に汚染物質がないことを確認すること。端面に汚染物質が残っていることに気付いた場合、新しい拭き取り布または綿棒できれいな状態になるまでクリーニング手順を繰り返すこと。
  • 新しいコネクタの設置、または既存の光ファイバコネクタの保守時に定期検査を行うこと。システムが正しく作動しており、最適な速度ですべての情報が送信されることを確認すること。
  • はじめからきちんと行うこと。端面に汚染物質が残るとパフォーマンスが低下したり、激しい反応を引き起こしたりしてコストのかかるコネクタやシステム全体の交換などにつながりかねない。はじめからきちんと行うことで、後でより多くの時間とコストを費やさなくて済む。
  • 検査手順を繰り返すことを忘れないこと。これは光ファイバコネクタがきれいで、システムが完全な性能を発揮していることを確約するために不可欠の手順である。

 

本記事の初出は弊誌英文姉妹誌European Medical Device Technology201211/12月号

 

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