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北陸先端大、ナノ粒子の生体作用メカニズムを解明

北陸先端大、ナノ粒子の生体作用メカニズムを解明

 

人口細胞膜は、不飽和リン脂質ジオレオイルフォスフォコリン、飽和リン脂質ジパルミトイルフォスフォコリン、コレステロールを混合し、真空乾燥させ平面膜を作製する。その後、水溶液を加え温度50度で交流電場を3時間かけることで、自己組織化により平面膜を小胞(袋状)構造にする。この形成された小胞は細胞と同じ サイズであり、細胞膜の特徴である表面の不均一性を備えており人工細胞膜として利用できる。

北陸先端科学技術大学院大学の研究者らが人工細胞膜を用いて、ナノ粒子が生体に作用する仕組みを解明した。

同大のマテリアルサイエンス研究科の濱田勉准教授と高木昌宏教授らは、生細胞の構造的特徴を再現した人工細胞膜を作製し、その表面におけるナノ粒子の振る舞いを解析し、ナノ粒子が細胞膜表面へ吸着する様子が、粒子の大きさに依存して変化することを発見。数式を用いて、その仕組みを説明することに成功した。

本成果は、ナノサイズの物質が細胞膜表面に作用する仕組みの普遍的な法則を明らかにしたものであり、現在開発が進んでいる多種多様なナノ材料の生体リスクを評価する基準としての利用が考えられる。将来的には、化学物質の毒性や薬物の効果などの作用を評価するなど、さまざまな応用展開が期待できる。
 

本成果は米国化学会誌Journal of the American Chemical Society(インパクトファクター9.907)で近く公開される予定。

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