ナノ流路を用いた光学的なゲノムマッピング

カリフォルニア大学サンフランシスコ校人類遺伝学研究所の研究者らがナノ流路アレイでのゲノムマッピング方法を生み出した。DNAの一分子を画像化し、標識配列モチーフ間の距離を測定することによって地図を作製する方法だ。従来、DNAの「物理地図」の構築には、ゲノム中の反復配列の位置が用いられてきた。しかしこの地図は有益であるが、その作製にはかなりの労力とコストが必要だ。

今回研究者らが考案した「光学的地図作製」方法は、DNA分子を引き伸ばしてナノスケールの流路内に閉じ込めるため、従来の方法と比較して強力かつ高速であり、蛍光標識された塩基配列部分の間隔が正確に測定されるという。

この新しい方法の分解能は、現在のところ1.5 kbであるが、超分解能画像化技術を用いればさらに向上する余地があるという。研究チームは、ヒト主要組織適合性遺伝子座の断片を含むBACクローン95個に由来する長さ20~220 kbのDNA分子の地図を作製した。ナノ流路ゲノムマッピングは、二倍体生物の複雑な領域の配列解読リードの新規組み立て、ハプロタイプおよび構造多型の分析、ならびに比較ゲノミクスの促進に有用と考えられる。

本論文は、Nature Biotechnology誌, 2012年7月15日に掲載された。

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