ペトリ皿の中で血液脳関門を作製

米ウィスコンシン大学マディソン校の研究者らは、研究室のペトリ皿の中で脳の保護バリアーを模した細胞を作ることに成功した。血液脳関門(BBB)は脳の健康に重要なものであり、神経疾患で損なわれることが多く、そのバリア性により、この内皮界面は神経治療薬の取り込みを制約してきた。

したがって、ヒトBBB内皮の再生可能な供給源は、脳研究および医薬品開発を促進する可能性がある。今回研究者らは、ヒト多能性幹細胞(hPSC)由来の内皮細胞が、Wnt/βカテニンシグナル伝達に関与するものなど、適切な刺激を提供する神経細胞と共分化させることにより、BBBの特性を獲得することを明らかにした。

得られた内皮細胞は、適切に組織化された密着結合、栄養輸送体の適切な発現、および極性化した排出輸送体活性など、BBBの特性を多数有している。注目すべき点は、その細胞がアストロサイトに応答して経内皮電気抵抗(1,450±140 Ω cm 2 )で測定される堅固なバリア性を獲得するとともに、in vivo のげっ歯類の血液・脳移行係数と十分に相関する分子透過性を有することである。

 

本研究成果は2012年6月24日にNature Biotechnology誌に掲載された。

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