慶大、ウィンクで動くハンズフリーの車いす自動走行装置を開発

慶應義塾大学の研究グループが目の周りの電位(眼電位)をコントローラとする安心・安全な車いす自動走行装置を開発した。

 

実験で電極を装着した様子。

かねてより安心・安全システムを目指した車いす設計をしていた理工学部システムデザイン工学科の高橋正樹准教授らのグループと、脳波や筋電の意味解析を中心に研究を行っていた満倉靖恵准教授らの新しいコラボレーションにより生まれた技術で、既存の自動運転装置と比べ、より高い操作性と安全性を実現した車いすとなっている。本車いすの技術を応用することで、新しい自動運転装置の実用化が期待される。

今回開発した車いすは、電極装置が容易かつユーザの負担が少ない眼電位を用いて方向入力を行い制御機構により通路状況に適した自動走行を行うことができる。まばたきに起因する眼電位の特徴は顕著に現れ、また、まばたき1回の時間は02〜0.4秒と短いことから、高精度かつ高速に検出することができる。しかしながら、まばたきはジョイスティックやハンドルのように連続的な入力を行うことができないため、連続的な入力を要する車いすの操作には不向きだと考えられていた。そこで通路や交差点の情報を考慮した自動走行ができる制御機構と組み合わせることで、まばたきによる入力を車いすの制御へ応用することができるようになった。

ユーザーは「前進したい」「右(左)折したい」と思った時に対応するまばたきを行うだけで、壁や障害物に衝突せずに走行することができ、通常のまばたきとダブルブリンク、右および左ウィンクの検出精度は97.28%という。

今後は眼電位計測機器や解析装置の小型化・低価格化に加え、より多くの環境に適応できる制御機構を導入することで本車いすの実用化をめざすという。

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