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人工網膜で失明者の視力を回復できる?

人工網膜で失明者の視力を回復できる?

新型の人工網膜で、加齢性黄斑変性症(AMD)の患者の視力を回復できる可能性がでてきた。

薄いシリコンで作製された人工網網膜。

ストラスクライド大学の発表によると、先進国における失明患者の大半はAMDが原因といわれており、ワイヤレスで現行の機器よりも小型の新しいタイプの人工網膜に期待が高まる。

人工器官を使用する手術は非常に複雑だが、今回開発されたデバイスは薄いシリコン製。コイルで発電する従来型の人工網膜に比べパルス状の近赤外光を、網膜を刺激して視覚を引き出す電流に変換することができ、ビデオゴーグルがエネルギーと画像を眼球に直接に送ることができるという。新型人口網膜は、手術プロセスも従来型と比較して飛躍的に簡略化できるという。

今回の開発のきっかけは、聴覚を失った患者向けに開発された人工内耳。網膜と内耳のインプラント方法は酷似しているため、内耳用のマイクロフォンを網膜用のカメラに置き換えることで完成した。

ストラスクライド大学とスタンフォード大学の研究者らが開発した人工網膜を利用したインプラント手術に関する論文はNature Photonicsに発表された。

現在、55歳から64歳までの患者の内、AMDは500名に約1名の割合で、85歳以上になると8名に1人とその比率は大幅に上がる。高齢化が予想される先進国ではAMD患者の増加が予想されるため、より埋め込みが容易な人工網膜に期待がかかる。

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