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神経インターフェースシステムで麻痺した身体機能を回復

神経インターフェースシステムで麻痺した身体機能を回復

脊髄損傷、脳幹卒中、筋萎縮性側索硬化症などによる麻痺症状は、脳からの指令が体に伝えられず随意運動を実行する能力を根絶させてしまうことがあるが、神経インターフェースシステムにより、直接コントロールシグナルを補装具に送ることで、患者の移動性を回復できるかもしれないという。

ブラウン大学のJ Donoghue教授をはじめとする研究グループは、四肢麻痺の被験者が運動皮質からの神経シグナルを使って、コンピューターのカーソルを操作できるようになることを実証しており、別のグループの研究によって、サルが同様なシグナルを使ってロボットアームで餌を食べられるようになることも明らかになっている。

今回 Donoghue教授らは、この技術をさらに進展させ、長期にわたる麻痺のある2人の被験者(58歳女性と66歳男性)が神経インターフェースを使用したところ、ロボットアームを操作し、対象物に到達させてつかむことができるようになったという。この装置を5年前に埋め込んだ1人の被験者は、瓶を持ち上げて中身を飲むことができた。これにより、被験者が脳マシンインターフェースを使えるというだけでなく、装置が長持ちすることも実証された訳である。将来的には、体の麻痺した患者が、マウスやキーボード操作をしなくても、考えたとおりにパソコンを操作し、自由にメールやインターネットを使えるようになる日が来るかもしれない。

本研究成果はNature Biotechnologyオンライン版(2012年5月16日付け)に発表された。

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