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NTTなど、関節リウマチ患者を対象とした疾患活動性情報共有システムを開発

NTTなど、関節リウマチ患者を対象とした疾患活動性情報共有システムを開発

京都大学医学部附属病院(以下、京大病院)と、日本電信電話株式会社(以下NTT)は、関節リウマチ患者の病気の進行度や症状・機能障害の程度をスマートフォンで計測し、かつ医療従事者がリアルタイムに計測情報にアクセスできる画期的なシステムを開発した。京大病院とNTTは、日常生活の中での有用性を確認するため、2月1日より患者にスマートフォ ンを貸与し、病院外でのフィールド実験を開始する。
 

患者用画面例

現在、日本の高齢化は進展の一途を辿っており、5人に1人が高齢者という超高齢化社会に突入している。高齢になるにつれ慢性疾患の罹患率が急激に高まっており、慢性疾患患者の病院外支援や QOL(生活の質)向上のための治療が課題となっている。
手足の機能に大きな障害をもたらす慢性疾患の一つに関節リウマチがあり、患者数は全国で60万人以上と推定されている。近年、関節リウマチの薬物治 療は目覚しい進歩をとげ、早期に診断を行い、強力な抗リウマチ薬を投与することで速やかに寛解を目指す治療戦略が世界的に標準化されようとしている。
京大病院では2011年4月に、本格的な診療科横断的治療センターであるリウマチセンターを創設した。本センターでは、患者を総合的に治療するとともに、治療経過・状態を詳細に解析することで関節リウマチ治療の更なる改善のための研究を進めている。

関節リウマチの治療は、その疾患活動性評価に拠ることは多くの研究が示しているが、疾患活動性評価のうち、機能評価には特に困難が伴う。すなわち、日々の活動状況を短い外来診察の時間の問診だけで判断することは必ずしも正確とは言えず、また刻々と変わっていく症状や機能の変化を正確にとらえることも難しいのが現状だ。

これらの現状をふまえ、関節リウマチ患者の病状把握と治療改善のために、京大病院とNTTは、以下の特徴を備えた疾患活動性情報共有システムを開発した。
 ・患者に負担をかけることなく日常生活の中で簡易に計測・記録・評価が可能
 ・スマートフォンを持っているだけで、歩容(歩いているときの身体運動の様子)や移動距離の測定が可能であり機能評価を行うことができる
 ・患者が日々の体調をスマートフォンで簡易に記録でき、疾患活動性評価を行うことができる
 ・計測結果等を即時にネットワークを介してサーバへ転送し、医療従事者との共有が可能である

なお、京大病院内にて関節リウマチ患者の歩容を測定する予備実験を、NTTが開発したスマートフォンで動作する歩容解析アプリケーションを利用して、昨年4月から5月にかけて実施した。本予備実験にて、従来使用されてきた大型の加速度センサと同等の歩行評価が可能であること、歩容評価が関節リ ウマチの疾患活動性や問診による日常生活動作(ADL)と相関があることを確認した。


今後の展開
関節リウマチの患者を対象とした実証実験を、本実験終了後も定期的に行う予定。近い将来、日常診療の場で本システムの稼働を実現させ、関節リウマチ治療の進歩・発展に貢献することを目指していく。また、患者の病院外での活動状況を、医療従事者へリアルタイムに共有する仕組みは、様々な慢性疾患や外科治療後のリハビリテーション時に適用可能であると考えており、京大病院とNTTは共同で応用研究を進めていく。

 

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