絹ベースのマイクロニードルでドラッグデリバリーの精度が飛躍的に向上

タフツ大学の研究者らが絹ベースのマイクロニードルシステムを開発した。生物分解性、生体適合性に富んでおり、常温・常圧、水中でも作製できる上に、現行のマイクロニードルによる薬物送達でみられた諸問題をクリアできるという。研究成果はAdvanced Functional Materialsのオンライン版に先月発表された。

タフツ大の研究チームは、アルミニウム製のマイクロニードル成形マスターを利用してニードルアレイを作製し、エラストマー・ポリジメチル シロキサン(Polydimethylsiloxane: PDMS)をマスター台に成形することで雌鋳型を作製し、薬物を注入した絹タンパク質ソリューションをその上に施したという。絹が乾いた段階で、薬物が含浸しているシルクのマイクロニードルを取り出した。

タフツ大学がプレスリリースで発表したところによると、研究者らは水蒸気アニーリングや様々な温度を利用して針を処理することにより、ドラッグリリース動力学のコントロールに成功したという。

現行の薬物送達方法では、皮下注射は、経口投与できない、あるいは経皮貼布できない薬物向けに行われているが、それには痛みが伴ったり、薬をゆっくりと投与することができないなど問題点があった。これまでマイクロニードルは、画期的な代替手段を提供してきたものの、製造工程で繊細なバイオケミカルを破損してしまったり、正確なドラッグリリースが難しい、あるいは皮膚穿刺により感染の危険性があるなど問題点もあった。タフツ大学のリリースによると、今回開発されたマイクロニードルでは、これらの問題点を全てクリアできたという。

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